|
代表取締役社長兼CEOの平野洋一郎氏
|
インフォテリア株式会社は10月11日、国産EAIソフト「ASTERIAシリーズ」の新バージョンとして、「ASTERIA WARP」を2007年1月から発売すると発表した。同製品としては、3年ぶりのメジャーバージョンアップとなる。
インフォテリアでは、今回の製品発表にあわせて、ESP(Enterprise Service Pipeline)という考え方を提唱。SOAにおけるESB(Enterprise Service Bus)に相当する部分を進化させることで、つなぐことに最適化したツールとして提供することを目指している。
同社代表取締役社長兼CEOの平野洋一郎氏は、「つなぐためのインターフェイスを簡単に構築できるだけでなく、インターフェイスを高機能化したものをパイプラインと定義。パイプラインにより、社内だけでなく、社外のシステムやWeb上のサービスをつなぐことができるようにするネット型ESBがESPといえる。ASTERIA WARPは、これに準拠したものであり、ESBが標準とするSOAP、Webサービスとの連携だけでなく、RESTやWeb APIによる連携もサポートする次世代のEAI」と位置づける。
ASTERIA WARPでは、データ連携機能の強化のほか、安心・安全なシステム・データ連携を実現するために、センサー、フィルター、ジョイントといた各ステージでデータを保存。リトライについて特別な仕組みを考慮する必要をなくした。
システムを可視化するビジュアル設計ツール「Flow Designer」のGUIを刷新や、ESPを実現する新機能として、Ajaxを採用したWebベースクライアント環境「Pipeline Coordinator」を用意。Pipeline Coordinatorでは、チュートリアル形式での必要なアクションを選択し、3ステップでのデータ連携を可能としたほか、パイプラインの状況モニターも可能にした。
また、同社では、今回の製品投入にあわせて、トライデント戦略を打ち出し、ASTERIA WARPに加えて、高機能、高性能化を図ったメッセージングサーバーのASTERIA ARMS、必要な機能に限定し、必要なコストで提供するASTERIA WARP Liteを用意。3種類の製品をラインアップすることで、それぞれの用途、価格にあわせた製品提供を行う。ASTERIA WARP Liteは、パートナーとの連携モデルによる提案が中心となりそうだ。
価格は、ASTERIA WARP Standard Edition with Flow Designer 5 Clientsが480万円、ASTERIA WARP Lite Editionが70万円、ASTERIA WARP Lite Actionが2万円から。いずれも税別。
|
|
|
今回発表された3製品
|
ASTERIA ARMS
|
ASTERIA WARP Lite
|
同社では、来年3月末までの期間限定で、ダブルSKIPキャンペーンを実施。リスクSKIPキャンペーンとして、同社コンサルティングの無償支援、コストSKIPキャンペーンとして、特別価格での提供を行う。「キャンペーン価格については、現在検討中」(平野社長)としている。
ASTERIAは、すでに300社への導入実績を持つEAIソフトで、昨年開催された愛・地球博のメディアサーバーへの導入をはじめ、日本中央競馬会(JRA)の即PAT、産経デジタルのIZAのほか、松下電工、東芝、ソニー、ジャパンネット銀行、大成建設、ローソンチケットなどへの導入実績がある。調査会社のテクノシステムリサーチ社の調べによると、国内EAI市場において18.7%とトップシェアを誇っている。
「当初は大企業での導入が中心だったが、最近では、中堅企業での導入が増加しており、トライデント戦略でさらに、幅広い企業への導入を図りたい」(平野社長)としており、販売目標はASTERIA WARPで年間200本。
さらに、同Liteでは、年間約1000本の出荷が見込まれており、「国内EAI市場におけるトップの地位を確実なものにしたい」とコメントした。
また、海外向けに、ASTERIAをベースに開発された、Excelによるソリューション同士をつないで利用する「Exteria」が、Extentech社から本日夜にも発表されることを明らかにした。「ASTERIAがいよいよ海外にも、本格的に進出することになる」(平野社長)としている。
■ URL
インフォテリア株式会社
http://www.infoteria.com/jp/
プレスリリース
http://www.infoteria.com/jp/news/press/pr061011_01.html
( 大河原 克行 )
2006/10/11 13:51
|