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NEC、マルチメディア処理性能を向上させたシンクライアントシステム |
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今回発表されたのは、手のひらサイズのデスクトップ型端末「US100」、重さ約1kgのB5サイズのモバイルノート端末「US50」、および仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」。VirtualPCCenterは、サーバー機能をプリインストールしたオールインワンサーバー「Express5800/VPCC仮想PCサーバ」と同サーバーの専用管理サーバーである「Express5800/VPCC管理サーバ」で構成される。 最大の特徴は、従来のシンクライアントシステムで弱点であった動画再生などのマルチメディア処理機能を向上させた点にある。同社執行役員専務の小林一彦氏は、「これまでの仮想PC型シンクライアントシステムでは、マルチメディア処理をソフトウェアで行っていたため、一般的なPCと比べて見劣りがしていた。今回発表したUS100では、マルチメディア処理をシンクライアント端末側に搭載したLSIで行うことで、一般的なPC並みの動画処理を実現できた」と説明。あわせてVoIP対応機能も同一LSI上に収めており、IP電話などもCPUに負荷をかけることなく利用できる。
また、これまでのシンクライアントシステムの設定が煩雑であった点を考慮し、最大20の仮想PC環境を利用可能なオールインワンサーバーも用意。これにより、インストールの時間を短縮できることから、構築費用の大幅削減に効果があるとしている。オールインワンサーバー「Express5800/VPCC仮想PCサーバ」の価格は、191万6000円（税別）から。出荷開始は12月15日。 管理面では、仮想PCクライアント全体を一元的に集中管理する機能を強化。アプリケーションの追加やセキュリティパッチの適用などを管理サーバーから一括して実行可能となっている。「PCそのものは低価格化が進んでいるが、セキュリティ面など維持管理費が大きな負担となっている。また、NECの例でいうと、人事異動や組織変更などに伴うPCの環境変更も大きな負担。このシンクライアントシステムであれば、PCの環境移行も集中管理できるため、管理の効率化を図ることができる」と、シンクライアントシステムを利用するメリットを強調した。管理サーバー「Express5800/VPCC管理サーバ」の価格は、39万1000円（税別）。出荷開始は12月15日。 同社ではクライアントPCの維持管理で、1台あたり毎月1万円の費用を負担していると説明。「3年間のトータルコストで見ると、1台あたり81万円の負担となっている。今回発表したシンクライアントシステムを導入すると、1台あたり49万円まで軽減可能。マルチメディア性能の面でも、一般的なPC相当の機能を実現しており、これまでのシンクライアントシステムの不満点は解消している」（小林氏）と、企業での導入メリットが高まっていると説明。「シンクライアント市場は今後成長するという調査会社のレポートも出ており、今後3年間で1500億円の売上げを目指したい」と述べた。 また、今回発表されたシンクライアントシステムは国内だけでなく、海外でも同じタイミングで発表しており、「シンクライアントシステムへのニーズは、日本だけでなくアメリカや欧州でも高い。米欧に続き、来年には、中国や東南アジア、オセアニア地域にも展開していく」（小林氏）と、グローバルに展開する考えを示した。 ■ ＵＲＬ 日本電気株式会社 http://www.nec.co.jp/ プレスリリース http://www.nec.co.jp/press/ja/0611/0605.html
（ 福浦 一広 ）
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