エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社(以下、NTTコムウェア)は11月7日、既存PCをシンクライアント化するソリューション「コムウェアシンクライアント」の販売を開始すると発表した。
コムウェアシンクライアントは、既存のPCを利用したシンクライアント環境を手軽に実現できるようにした製品。ノベルの「Novell Linux Desktop 9」をベースに同社と共同開発し、約1年間のNTTグループでのトライアルを経て、実用性・信頼性を高めたという。
製品には、USBやCD-ROMからPCを起動するタイプと、HDDを初期化してシンクライアント化するタイプが用意された。前者は、既存PC環境を変更する必要がないため、シンクライアントとしての利用が終われば、通常利用している環境に戻すことが可能。手軽にシンクライアントの導入検討、トライアルを行えるメリットがある。また、個人宅の個人PCからVPN経由で社内システムへアクセスする利用法も想定されており、この場合、会社のデータが個人PCに残ることがなくなるので、データ持ち出しによる情報漏えいを防止できるという。
一方のHDDタイプは、シンクライアントOSをHDDにインストールし、HDDを初期化した上でPCをシンクライアントとして利用する形態。HDDを利用しながらも、OSやデータを書き込めないようになっていることから、USB/CD-ROMタイプと同様、データの保護は実現できる。こちらは、シンクライアントシステムの組織的な導入時の利用を想定している。
なおNTTコムウェアでは今後、WindowsデスクトップとLinuxデスクトップをサーバーにハイブリッド統合した大規模IT基盤ソリューション「Managed ubiquitous work place&data(仮称)」の展開も計画しているとのこと。このソリューションでは、アカウント管理の統合化、端末データの一元化、データに対するアクセス権の厳格化などが実現される予定だ。
■ URL
エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社
http://www.nttcom.co.jp/
ニュースリリース
http://www.nttcom.co.jp/news/pr06110701.html
( 石井 一志 )
2006/11/07 15:57
|