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セールスフォース、UIやカスタマイズ機能を強化したSalesforce最新版


テクノロジー&アライアンス 執行役員の榎隆司氏
 株式会社セールスフォース・ドットコムは1月18日、オンデマンドCRM「Salesforce」の最新版「Winter '07」をリリースしたと発表した。UIやカスタマイズ機能の強化、内部統制関連機能、コールセンター向けの機能など、ユーザーニーズに対応する形で大幅なバージョンアップが行われた。

 同社テクノロジー&アライアンス 執行役員の榎隆司氏は、「今回のWinter '07は、21世代目となるバージョン。毎回ユーザーの声を反映してバージョンアップを行っているが、今回は日本のユーザーのリクエストを多く反映した」と、増加する日本企業のニーズに対応したものになったと強調する。

 日本のユーザーから要望が多かった機能として、アラーム機能を紹介。「アラーム機能は、スケジュールに登録されている活動を、指定時間にポップアップして知らせる機能。グループウェアなどで用意されているものだが、今回この機能を追加した」(製品統括本部 本部長の内田仁史氏)と紹介。そのほか、「これまで、企業情報のように多くの情報が掲載されたページは縦に長いレイアウトとなっており、読みづらいとの声が多かった。今回、関連リストをフロート表示することで、こうした不満点を解消している」(内田氏)と、既存利用者の使い勝手が向上する機能を用意したと説明する。

 カスタマイズ機能については、「利用者ごとに独自のボタンを利用できるように機能を追加した。また、Ajaxで構築されたSalesforceコンソールにより、複数のウィンドウをグループ化して表示したり、他のアプリケーションで作成したグラフなども埋め込めるなど、自由にカスタマイズできるようになった」(内田氏)と紹介。

 そのほか、個人取引先と法人取引先の双方を管理できる機能を用意。これにより、法人向けに用意されていたコンタクト管理機能を個人顧客に対しても利用できるようになった。

 コンタクトセンター向けの新機能としては、「Call Center Edition」が新たに用意された。IP電話と連携したこの機能を使うことで、着信内容に応じてSalesforce内の顧客情報を表示することが可能だ。


登録されたスケジュールをポップアップして知らせる「アラーム機能」 スクロールすることなく、関連リストをフロート表示できるように改良 登録されているスケジュールにマウスを合わせるだけで、ポップアップして内容を確認することも可能

コンタクトセンター向けの新機能「Call Center Edition」 利用企業ごとにカスタムボタンを配置することも可能になった あらかじめ設定した条件に一致しない場合、警告メッセージを表示することも可能

 発表会では、米国で発表されたオンデマンドアプリケーション用のプラットフォーム「Apex」も紹介された。

 Apexは、オンデマンドアプリケーションのためのプラットフォームで、データ管理オブジェクト、ワークフローエンジン、UIの生成、インテグレーション用のWebサービスAPIなどの機能が提供される。一般の企業がSalesforceのようなオンデマンドアプリケーションを開発できるのが最大の特徴だ。榎氏は、「デベロッパー向けのコミュニティである“IdeaExchange”や、Apex開発のためのプログラミング言語“Apexコード”、そして開発したアプリケーションを販売する“AppStore”と、アイデア段階から製品の販売までを一貫してサポートしている。ユーザーはこのプラットフォームを使うことで、新たなSalesforceになることも可能だ」と、Apexを利用するメリットを強調した。


代表取締役社長の宇陀栄次氏
 同社代表取締役社長の宇陀栄次氏は、「新しい技術を開発して提供する場合、ターゲットとするプラットフォームをメインフレームにするのか、クライアント/サーバーにするのか、それともPCベースにするのかといった検討が行われるが、これからはネットワーク上のサービスとして提供していくことになるだろう。ネットワーク上のサービスにすれば、一極管理ができ、配布は全世界に一斉に行える。また、ユーザーにとってもローコストで新しい機能が使えるメリットがある」と、オンデマンドサービスが今後さらに成長するとした。




URL
  株式会社セールスフォース・ドットコム
  http://www.salesforce.com/jp/

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  ・ 米salesforce.com、オンデマンドプログラミング言語「Apex Code」のプレビュー版公開(2007/01/18)


( 福浦 一広 )
2007/01/18 15:27

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