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オープンペイジズ、日本版SOX法のライフサイクルを管理するソリューション新版


Governance Platform 5.0概要

アジアパシフィック担当取締役のデレク ティテリントン氏

セールスディレクターの緒方淳氏
 オープンペイジズジャパン株式会社(以下、オープンペイジズ)は2月14日、日本版SOX法に対応するITガバナンス、オペレーショナルリスク、コンプライアンス管理(GRCM)ソリューションの新版「Governance Platform 5.0」を発表した。

 Governance Platformは、企業のオペレーショナルリスクやコンプライアンスサイクル全体の管理を行うためのソフトウェアプラットフォーム製品。核となる機能はモジュールとして提供され、オペレーショナルリスクを組織全体に渡って集中的に管理する「OpenPages ORM」、財務報告義務に関する仕組みの設計や文書化、テスト、承認や認証に至るまでのコンプライアンスライフサイクル全体を管理する「OpenPages FCM」といったモジュールが用意されている。

 今回の新版では、日本版SOX法にも対応するようローカライズがなされた。アジアパシフィック担当取締役のデレク ティテリントン氏は、「2006年に日本法人を設立してから、マーケティング活動とともに製品のローカライズを進めてきた。それは単にGUIを日本語化するだけではなく、米国SOX法と日本版SOX法の差異を吸収するという意味でのローカライズだ」と語る。日本版SOX法には米国にはない独自の法解釈や項目などが存在する。そうした差異にも製品が対応するよう、実際に監査人との打ち合わせなどを行い、日本の実情に見合った製品へとローカライズを進めてきたのだという。その上でティテリントン氏は、「日本版SOX法の実施基準案が作成されて間もないこの時期に、本格的に日本市場へ展開できるのはベストタイミングだ」と、日本市場への進出にかける意気込みを見せた。

 製品の特徴は、日本版SOX法対応に必要なモニタリングやリポジトリ、管理プロセスの自動化などの機能を包括的に備える点。また各管理プロセスをツリー構造でグラフィカルに管理できる点も特徴といえる。これにより、どういったプロセスにどんなリスクが影響し、その結果、どのようなテストが必要かといった各作業の相関関係が把握できる。そのため、「単なる内部統制における文書化ツールなどと異なり、評価範囲の決定、文書化、運用状況のテスト・不備の是正、内部統制の報告、外部監査といった日本版SOX法におけるライフサイクル全体を管理することが可能」(セールスディレクターの緒方淳氏)という。

 また緒方氏は、「リアルタイムレポートや強力なドリルダウン機能が搭載されているため、現場での内部統制の対応状況を経営層が正確に把握できる点も大きなメリット」と説明した。


内部統制に関するさまざまなフローをツリー構造で管理可能-ドリルダウン機能も備える リアルタイムレポート

 このほか新版では、新たに2つのモジュールが追加された。日本版SOX法以外に業界特有の規制やプライバシー関連のコンプライアンスなどにも対応する「OpenPages GCM」と、ITガバナンスを推進する「OpenPages ITG」だ。GCMを利用することで、同法以外にもさまざまなコンプライアンスの管理ができるほか、それぞれの規制間で共有されるプロセス、リスクなどの相互依存関係を把握することも可能になる。これにより、多数の規制への対応を一元化し、重複部分は統一することで管理の簡易化が図れるという。

 緒方氏は、「当社の強みは以前よりGRCMに注力してきたこと」と説明。その上で、「今回GCMとITGを追加したことで、ガバナンス、リスク、コンプライアンスに対応する、まさに当社の強みを生かした製品になった」(緒方氏)と語る。

 現在の国内展開の状況に関して、ティテリントン氏は、「新しい分野なので、SIerもどうやって販売していけばよいか明確ではない状況。当社としては、米国での事例や経験をいかして、SIerへの支援を密に行っている段階だ。現在正式にパートナーといえるのはCAC1社しかないが、これから本格的に活動を開始し、多くのパートナーを育成していきたい」とした。



URL
  オープンペイジズジャパン株式会社
  http://www.openpages.co.jp/


( 川島 弘之 )
2007/02/14 17:25

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