|
代表取締役社長の秋田健太郎氏
|
|
MailBase F-Classのシステム概要図
|
サイバーソリューションズ株式会社は3月13日、大規模企業向けメール監査システムのASPサービス「MailBase F-Class」を発表した。4月1日から提供を開始する。
MailBase F-Classは、社内外で流通する全送受信メールの監査を可能にするASP型のサービス。企業に届いた全メールをデータセンターにアーカイブし、24時間365日で保守を行う。ユーザーは、アーカイブおよび全文検索システム「MailBase」によって、リアルタイムにメールの全文検索を行うことが可能となる。信頼性の高いアーカイブ環境の構築と高速な検索性が、同サービスの二大要素である。
代表取締役社長の秋田健太郎氏は、「日本版SOX法によって、メールはすべて5年間保存しなくてはならなくなるとともに、必要な時に直ちにデータとして利用できること、改ざんされないことといった制約も課せられる。これらすべてを自社で対応するには膨大な管理工数が必要となる」ことを指摘。同サービスはこうした問題を解決するものであると説明した上で、「独自のメールサーバー製品と検索ツールを持っている当社だからこそ、他社にはないサービスが提供できると自負している」と意気込みを見せた。
ネットワーク構成としては、データセンターとユーザーのメールサーバーとを、Point to Point型回線「KVH Ether-MAN Plus」で直結。その上で、MailBaseを使って、メールサーバーから直接レプリケーションを実施。このため、メールの経路には一切手を加える必要がなく、「既存の環境に影響を与えずに迅速な導入が可能」(代表取締役社長の秋田健太郎氏)という。Point to Point型回線なので、専用線と同等の安全性が確保できる点もメリットだ。
メールサーバーとしては現状、「SendMail」「Postfix」、同社の「CyberMail」「Notes」「Microsoft Exchange」、NECの「StarOffice21」に対応する。
また、1TB以上の大容量ストレージが利用可能なほか、ユーザーごとに20Uの専用ラックと2台の専用サーバーが提供されるのも特徴。複数のユーザーでラックスペースを取り合うことがなく、「ユーザーごとに標準で15U分が空きスペースとして余るため、その後の拡張性も高い」(秋田氏)。ストレージは米NetApp製品を採用。標準搭載された改ざん防止機能によって、データも確実に保全される。
MailBaseによるメール検索では、送受信者、件名、メール内容などをキーワードとした完全日本語対応の全文検索に対応。検索したメールと関連するメールも同時に検索される。さらに、Microsoft Office文書やPDF、CAD、各種圧縮ファイルなどの添付ファイル内に含まれる文字列を検索することも可能。これにより、「例えばWord文書の背景の透かし文字など、添付ファイル内の一語一句を検索対象とすることができる」(秋田氏)とのこと。
そのほか、データベースの分割期間やバックアップ先を指定する「データベース設定」や、「システムレポートおよびログ出力」などの機能も標準で備える。グループ単位でのメール管理にも対応し、「所属上長などが、部下のメール内容を監査することも可能」(秋田氏)という。なお、操作はすべてWebブラウザ経由で行う。
参考価格は、1000ユーザーほどの企業で1TBストレージを利用する場合、初期費用120万円、月額費用130万円ほど。初期導入コンサルティング費用などは、別途個別見積もりとのこと。
|
|
システムレポート画面
|
ファイル変換設定画面
|
■ URL
サイバーソリューションズ株式会社
http://www.cybersolutions.co.jp/
プレスリリース
http://www.cybersolutions.co.jp/blog/186.html
( 川島 弘之 )
2007/03/13 17:24
|