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インフォア、SOAベースの倉庫管理ソフト新版を発表-J2EEプラットフォームを採用


Infor SCM Warehouse Management 9.0のコンソール画面イメージ

Infor SCM Warehouse Management 9.0のJ2EEアーキテクチャ

常務執行役員の中村定氏
 日本インフォア・グローバル・ソリューションズ株式会社(インフォア)は3月16日、倉庫管理ソフトの新版「Infor SCM Warehouse Management 9.0」を発表した。3月19日より出荷を開始する。

 Warehouse Management 9.0は、倉庫や配送センターなどでの物流業務において、入荷から、仕分け・こん包、引き当て、積み込み、出荷までの一連の作業を管理するためのWMS(物流管理システム)ソフト。SCM(サプライチェーンマネジメント)ソリューションを構成する1コンポーネントである。製品自体は、もともと米EXE Technologiesが「Exceed」の製品名で提供していたもので、「業界で20年以上の実績があり、WMSのノウハウをパッケージに集積している」(ストラテジックソリューショングループ ビジネスコンサルティング本部 ビジネスコンサルティングマネージャー、村上勇人氏)という。

 EXE Technologiesは米SSA Globalの傘下に入ったため、前バージョンは「SSA Warehouse Management 4000」として展開されていたが、2006年5月、SSA Globalがさらに米Infor Global Solutionsに買収されたため、今回よりInfor SCMブランドとして展開されることになった。

 今回の新版では、アーキテクチャを一新した。J2EEをベース技術として用いることで、Web化に対応するとともに、SOA(サービス指向アーキテクチャ)ベースの「Infor Open SOA」を採用。ESB(Enterprise Service Bus)の概念に基づいて、ソフトウェアをコンポーネント化し、自由に連携できるようにしている。Infor Global Solutionsでは多くの企業を買収しており、それぞれにバックボーンが異なっている各製品の統合を進めるのも、SOA化の狙いの一つ。常務執行役員の中村定氏は、「Infor Open SOAの上で、すべての製品を再構築しようという流れだ」と述べた。

 主な対象としては、製造業、物流サービス、3PL(3rd party logistics、物流アウトソーシング)、流通・小売といった業種を狙う。SCMでは、すでに150社以上への導入実績があり、WMSでは日本市場でも確固たる地位を確保しているとのことだが、中村氏は「日本語化の問題などからやや弱い計画系などのソリューションと含めて、エンドトゥエンドのSCMソリューションを提供できるようにする」(中村氏)との意向を示している。

 動作確認済みのアプリケーションサーバーは、JBoss 4.0.2とWebSphere 6.0.2.9。Windows Server 2003、AIX 5.3(IBM System p)、HP-UX(Itanium)の各プラットフォームに対応している。



URL
  日本インフォア・グローバル・ソリューションズ株式会社
  http://www.infor.jp/
  プレスリリース
  http://www.infor.jp/newsview.php?mode=press&action=view&tg=20070316101057-0000-p

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( 石井 一志 )
2007/03/16 15:06

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