NEC、全体統制を実現する統合運用管理ミドルウェア「WebSAM」新版

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NEC、全体統制を実現する統合運用管理ミドルウェア「WebSAM」新版

第一システムソフトウェア事業部長の池田治巳氏

WebSAM製品一覧

　日本電気株式会社は3月19日、統合運用管理ミドルウェアの最新版「WebSAM Ver.7」を発表した。同日より販売を開始する。旧版で採用したWebSAMフレームワークを強化することで、企業全体のITシステム統制を実現。また、WebSAM製品を再体系化することで、シンプルな製品構成に変更している。

　最新版では、シンプルな運用管理を実現する機能を強化。操作性の部分では、これまでバラバラであったコンソールを統合化することで、複数アプリケーションを意識することなくオペレーションを行えるように改良。また、人間工学に基づいたGUIを採用することで、視認性・操作性を向上させるなどの工夫がなされている。

　旧版より採用されたWebSAMフレームワークでは、従来の個別システムの最適化だけでなく、企業のITシステム全体の統制を行えるよう機能強化が図られている。新たに採用された論理CMDB機能では、サーバーやストレージなどの物理的な機器情報と、人事システムや経理システムなど業務システムの情報をひも付け可能となっており、運用管理に必要な情報の収集・分析が容易に行えるようになっている。

　ナレッジ機能も強化されており、製品が出力するメッセージに対応した知識ノウハウを提供する製品ナレッジや、ユーザー独自の運用ノウハウなどを蓄積した蓄積ナレッジが用意された。これらにより、障害発生時に、適切な判断が行えるようガイドメッセージが表示されるようになっている。

　また、ミドルウェアのスローダウンを自動検出して最適化を行うシナリオを12種類用意。これを利用することで、パフォーマンスの低下や障害といった問題が発生した際に、対処方法のシナリオに従って、決定した対処法を実行することが可能。


新たに採用された統合コンソール	主要ミドルウェアをカバーした製品ナレッジ	12種類用意された全体最適化シナリオ

再定義された3つの製品体系

　また製品体系の見直しも行われている。「全体統制型システム運用管理を効率よく実現できるよう、コーポレート・マネジメント、オペレーション・マネジメント、システム・マネジメントの3つの領域に各製品を再定義した。またこれを機に、100以上のWebSAM製品を24製品まで統合化した」（同社第一システムソフトウェア事業部長の池田治巳氏）と述べ、複雑化していた製品体系をシンプルな構成にしたと説明。「大規模企業向け製品から、中小企業向け製品まで、すべてWebSAMフレームワークを採用しているため、小規模システムからの導入でも規模の拡大や機能の拡充をシームレスに実現できる」と、フレームワーク化のメリットを強調した。

　同社では、2009年度までに3万システムの販売を目標としている。池田氏は、「このうち、1万システムは、これまでに導入いただいている大規模企業を対象としたもの。残りの2万システムについては、まだまだ導入にいたっていない中堅中小企業を対象に取り組んでいく。これを実現するために、運用支援を行うエンジニアの増強や、パートナー支援制度の強化による国内事業の拡大を図っていく」と、積極的に取り組んでいく姿勢を示した。

■ ＵＲＬ
　日本電気株式会社
　 http://www.nec.co.jp/
　プレスリリース
　 http://www.nec.co.jp/press/ja/0703/1903.html

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（福浦一広）
2007/03/19 16:45

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