日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は4月2日、医療機関向けに医療情報へのアクセス改善やプロセスの効率化を実現するソリューションを発表。これをもって、医療機関向けの本格的な活動を開始するとした。
具体的な取り組みとして、効率的なシステム活用を実現するためのソリューションを提供。併せて、医療機関向けの営業および技術者で構成する専門組織を立ち上げるとともに、医療関連文書を高いセキュリティ環境の下で管理運用できるストレージ製品「HP StorageWorks Medical Archive Solusion(以下、HP StorageWorks MAS)」の提供も開始する。
効率的なシステム活用のために提供するソリューションは、「HP DHI・院内インフラソリューション」「医療機関向け情報ライフサイクル管理」「HP(Patient Safety)RFIDソリューション」の3つ。
HP DHI・院内インフラソリューションでは、医療システムが複数のシステムで別々に構成されている現状を、共通のITシステム「Digital Hospital Infrastructure(DHI)」によって統合。柔軟なシステム環境への移行を支援する。
医療機関向け情報ライフサイクル管理では、増え続ける医療画像データの保存や管理などの課題をILM(Information Lifecycle Management)の観点から解決する。
HP(Patient Safety)RFIDソリューションでは、医療現場にRFID(無線ICタグ)を導入することで、「患者管理」「患者追跡」「医療機器管理」「消費管理」を実現する。
一方のHP StorageWorks MASは、医療画像や関連文書を保存するためのオンラインストレージ製品。3つのソリューションと併せて提供することで、部門を越えて統合化されたデータ共有環境を実現するという。
特徴としては、業界標準プロトコル「DICOM」、CIFS、NFSなどを標準でサポートし、オープンなインターフェイスを提供。FDA(米国食品医薬品局)のクラスIの基準をクリアした信頼性と、HIPAA(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)に準拠したデータ運用の安全性で、患者の記録情報を保護する。
同製品は同日より出荷開始で、価格は1350万円。
■ URL
日本ヒューレット・パッカード株式会社
http://www.hp.com/jp/
ニュースリリース
http://www1.jpn.hp.com/info/newsroom/pr/fy2007/fy07-071.html
( 川島 弘之 )
2007/04/02 16:20
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