|
Red Hat Enterprise Linux 5の新機能
|
|
製品構成
|
|
米Red Hatシニア・バイスプレジデントのティモシー・イートン氏
|
レッドハット株式会社は4月18日、企業向けLinux OSの最新版「Red Hat Enterprise Linux 5(以下、RHEL 5)」を発表した。同日より提供を開始する。あわせて、RHELと各種サービス・トレーニングを組み合わせたソリューションセット「Red Hat Solutions」も発表した。
RHEL 5は、Linuxカーネル2.6.18をベースとしたOS。最大2CPUまでのサーバー向けの「Red Hat Enterprise Linux 5」、CPU数の制限のないサーバー向けの「Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform」、およびデスクトップ向けの「Red Hat Enterprise Linux 5 Desktop 」の3製品が用意されている。
「RHEL 5は、仮想化技術の統合、クラスタ・ストレージ仮想化の統合など、統合化されたプラットフォームに進化している」(米Red Hatシニア・バイスプレジデントのティモシー・イートン氏)と、特長を紹介。「こうした機能を統合しつつも価格設定は従来と同様となっており、価格性能比も向上している」と、UNIXなど他の企業向けOSとの違いを強調した。
仮想化技術では、オープンソースのXenをベースとした技術を採用。これにより1つのサーバー上に複数サーバーを構築することが可能となっている。
RHEL 5 Advanced Platformで追加されたのが、クラスタリングソフト「Red Hat Cluster Suite」と、ストレージ仮想化を実現する「Red Hat Global File System」。これらを統合することで、可用性の高いシステムの構築が可能になったとしている。
サポートアーキテクチャは、x86、x86-64、Itanium 2、POWER、zSeries、S/390。なお、RHEL 5 Desktopは、x86とx86-64のみをサポートしている。
価格は、RHEL 5が10万1640円から(1年間のスタンダードサポート含む/メディアは別売)、RHEL 5 Advanced Platformが20万4750円から(1年間のスタンダードサポート含む/メディアは別売)、RHEL 5 Desktopが28万8750円から(25台分/1年間のベーシックサポート含む/メディアは別売)。
|
代表取締役社長の藤田祐治氏
|
Red Hat Solutionsは、RHEL 5 Advanced Platformをベースに、保守サービス、コンサルティングサービス、トレーニングを包括的に提供するもの。今回発表されたのは、データセンターの自動化を支援する「Red Hat Datacenter Solution」と、科学技術計算向けの「Red Hat HPC Solution」。価格は、Red Hat Datacenter Solutionが1560万円から(30台まで)、Red Hat HPC Solutionが156万円(16ノード)から。
同社代表取締役社長の藤田祐治氏は、「テクノロジーからソリューションへと、オープンソースの領域を拡大する」と発表。従来のOSを中心としたプラットフォームを提供する企業から、各種サービスを含めたソリューションとして提供する企業に方向転換すると述べた。これに対応するために、プロフェッショナルサービスの人員の倍増を行う予定。「米本社にとっても、日本は積極的な投資を行う地域となっており、要員の育成・拡大を図っていく」(藤田氏)と、ソリューション提供に対応した体制を構築するとした。
■ URL
レッドハット株式会社
http://www.jp.redhat.com/
プレスリリース
http://www.jp.redhat.com/news_releases/2007/04182007.html
( 福浦 一広 )
2007/04/18 14:05
|