Enterprise Watch
最新ニュース

マイクロソフト、Windows Server“Longhorn”日本語版ベータ3を公開


米Microsoftウィンドウズサーバー部門ゼネラルマネージャのビル・レイン氏
 マイクロソフト株式会社は4月26日、次期Windows Server「Microsoft Windows Server “Longhorn”(以下、Longhorn Server)」に関するセミナーを開催。同セミナーにおいて、Longhorn Server Beta 3日本語版を同日より配布すると発表した。

 今回のBeta 3には、Longhorn Serverで提供されるすべての機能を搭載しており、同社ではこのBeta 3により広範囲での製品の評価・検証を目指すとしている。なお、開発完了は2007年下半期の予定。

 Longhorn Serverの特長について、米Microsoftウィンドウズサーバー部門ゼネラルマネージャのビル・レイン氏は、「サービスのセキュリティを強化したほか、GUIなしに最小機能のみを運用可能なサーバーコアを新たに用意するなど、不要なサービスを起動しないことで、より安全性を高めた」と説明。また、アプリケーションの配信機能を備えたターミナルサービスや、検疫ネットワーク機能のネットワークアクセスプロテクション(NAP)、最新の仮想化技術「Windows Server Virtualization」などの運用インフラの強化も発表。「サーバー上にアプリケーションを一元管理することができるため、運用管理の強化にもつながる」(レイン氏)と述べた。そのほかにも、リエンジニアリングして開発した新しいIISや別々のドメインのIDをセキュアに情報交換できるIDフェデレーションなどを紹介した。


Longhorn Serverの特長 ライセンス体系でのメリットも強調 今後のロードマップ

技術者向けカンファレンス等で情報を提供
 同社では、サーバーの仮想化や場所を選ばないアプリケーションアクセス環境、ブランチオフィス、セキュリティと内部統制、サーバーの集中管理などのシナリオを用意し、Longhorn Server導入を促進していく考えを示した。

 セミナーでは、同日より配布されるBeta 3の早期評価を呼びかけた。具体的な評価点としては、新機能のほか既存アプリケーションとの互換性テストの協力もお願いした。同社内での互換性テストで見つかった問題点として、「ユーザーアカウント制御」「OSバージョンチェック」「セッション0の分離」「IIS」などを挙げ、移行で不安視される箇所を紹介。新たに用意されたサーバーコアや、読み取り専用ドメインコントローラ、リモートアプリケーションなどに触れ、それぞれでアプリケーション開発の際に注意すべき点などを説明した。


サーバーコア利用時の注意点 読み取り専用ドメインコントローラ利用時の注意点 互換性のチェックポイント

 セミナーにはインテル株式会社プロダクト&プラットフォーム マーケティング本部デジタル・エンタープライズ・グループ統括部長の平野浩介氏も出席。同社のプロセッサ製品群とLonghorn Serverとの親和性の高さに触れ、「インテルでは、ItaniumからXeonまで、幅広いサーバー向けプロセッサを用意している。またプロセッサのマルチコア化も進めており、Longhorn Serverの仮想化技術により、高いサーバー統合効果が得られる。また、プロセッサ単位のライセンス体系などライセンス面でのメリットも大きい」と、両製品の組み合わせのよさを強調した。



URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/
  プレスリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3039
  製品情報
  http://www.microsoft.com/japan/windowsserver/longhorn/


( 福浦 一広 )
2007/04/26 15:47

Enterprise Watch ホームページ
Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.