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アドビ、Acrobat 3D Version 8を6月中旬から出荷 |
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製造業を中心に新たな3Dドキュメント利用を創出
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2006年11月に発売したAcrobat 8 ProfessionalおよびAcrobat 8 Standardに加え、新たにAcrobat 3D Version 8が、Acrobat 8ファミリーに加わることになる。 アドビのギャレット・イルグ代表取締役社長は、全世界におけるAcrobatおよびPDF関連ビジネスが、2000年から4倍以上に成長していることを示しながら、「Acrobatビジネスの普及は堅調に進んでおり、これまでに何度かのイノベーションを継続的に起こしてきた。全社売り上げのうち、ナレッジワーカー向け事業が27％にまで増加しており、これがAcrobat関連ビジネスになる。Acrobat 3D Version 8は、Acrobatに新たなイノベーションを起こす製品といえ、製造業界を重点開拓市場に位置づける」とした。 Acrobat 3D Version 8は、大容量のCADデータを、圧縮率の高い3Dフォーマット「PRC」でAdobe PDFに変換。これらのデータを堅牢なセキュリティを維持しながら共有できるようになる。3D PDFへの変換が可能なフォーマットは、Autodesk InoventorやCATIAなどの主要なCADアプリケーションの最新バージョンをほぼサポート。PIM（製品製造情報）が含まれたCADデータも、PDFに変換して表示することが可能になる。さらに、3Dモデル上に、直接注釈や、コメントをつけたりといつたことも可能になる。 これまでのPDFで提供されていたデータでは、静止画による図面の提供などにとどまっていたが、これを動画として、あるいは3Dデータとして、手軽な操作であらゆる角度から閲覧できるなど、3Dならではの使い方が可能になる。 「PDFに対する認識は、ひとつの文書フォーマットであり、それにより、文書を作成して、転送するものだととらえられている。だが、アドビでは、それ以外の部分の強化にも取り組んできている。Acrobat 3D Version 8によって、印刷だけへの対応でなく、図面、写真、音声、動画といったマルチメディアにも対応することが可能になる。生きた文書によって、効果的なコミュニケーションを実現する製品ともいえ、企業において、ナレッジを蓄積し、共有化することで、生産性を高めることが可能になる」（イルグ社長）と語る。 3Dで作成された画像データなどは、無償で配布されているAdobe Readerで閲覧できることから、設計部門を中心に利用している3Dデータを、マーケティング、営業部門を含めた全社規模で利用できる環境を広げていくことも可能になるとしている。 また、パートナー戦略も強化する考えで、ディストリビュータやシステムインテグレータでの展開に加え、製造業に特化したVARとの連携も強めていく考えだ。 価格は、通常版が13万5870円、Acrobat 3D正規登録ユーザーを対象にしたアップグレード版は4万320円、Acrobat 8 Professionalなどを対象にしたアップグレード版は7万4445円、アカデミック版は4万320円。また、無償体験版をウェブサイトダウンロード提供している。
大日本印刷情報コミュニケーション研究開発センター研究開発第1部・五味英隆部長は、「設計用CADデータから印刷品質の3DによるCG画像制作が可能になり、試作品開発前に内容を確認できたり、カタログやCM用、Web用などに利用できる高品質のコンテンツも提供できるようになる。設計段階から新製品のイメージを部門間で共有できるほか、顧客への販促ツールとしても活用できる。デジタルドキュメントの普及に弾みがつく」としている。
■ ＵＲＬ アドビシステムズ株式会社 http://www.adobe.com/jp/ プレスリリース http://www.adobe.com/jp/aboutadobe/pressroom/pressreleases/200705/20070515acrobat3d.html
（ 大河原 克行 ）
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