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コグノス、パフォーマンス管理製品を9月にも提供開始


代表取締役社長の岡本克司氏
 コグノス株式会社は7月25日、記者向けの戦略説明会を開催。代表取締役社長の岡本克司氏が、同社の戦略について解説した。

 岡本社長が再三にわたって強調していたのは、「コグノスはすでにBIツールベンダの域を脱した」ということ。北米では、CPM(Corporate Performance Management)分野でも製品を積極的に展開し、同分野でのリーダーを目指して活動を行っているが、日本語化などのローカライズに時間がかかっており、残念ながら国内ではまだ製品が展開されていなかった。しかしついに9月から、CPM製品「Cognos 8 Planning」を提供できる体制になったという。

 この製品では、40種類の業種・業務別テンプレートも用意されており、ベストプラクティスの導入や、導入の迅速化を実現できるとのこと。2007年後半に国内に設置されるイノベーションセンターで、こうしたテンプレートを実際に体験できるようにしていく。

 Cognos全体での売り上げは、過去5年の年平均成長率(CAGR)が15%と、非常に好調であり、その中でも、ライセンスのCAGRが11%なのに対して、サポートが19%、サービスが18%という高い伸びを示す。加えて売り上げ構成のうち、サポートとサービスの合計が62%に達している状況だ。岡本社長はこれについて、「CPM製品の提供などによって、ツールベンダからソリューションベンダへ切り替えているところ」とする。製品では、2006年度に旧製品ラインからCognos 8への切り替えが進み、国内でもCognos 8関係のビジネスが7割を占めるに至ったという。

 また岡本社長は、ワールドワイドにおけるライセンス売り上げの72%が既存顧客からの売り上げで占められている状況について説明。「BI/CPMは、過去は特別な人たちの製品だったが、今は一般化した。スモールスタートだった企業が順次ユーザー数を拡大している」と述べた。

 こうした既存顧客のリピートが多い現状をかんがみ、コグノスでは、積極的に顧客満足度の向上を図っていくという。具体的には、導入後に問題となることが多い「誤った使い方」「機能の不足」「パフォーマンス」といった点を解消するため、導入前・導入後の継続したサポートと検証プロセスを導入する。「これまでは、お客様から遠いところでビジネスをしていたという反省がある。継続的なサポートプログラムを導入し、ポストセールスの技術的な支援、パートナーの支援をやっていく」(岡本社長)。

 加えて、大規模顧客へのフォーカスを強めるため、ワールドワイドで3500社のラージアカウントをリストアップ。その中からさらに、各市場のリーダー企業として175社をGMA(Global Major Accounts)に選定し、世界規模での関係強化を図るという。国内でも12社が選定されているほか、110社を超えるGMAの日本支社が市場に存在してことから、日本法人の内部にもGMA専任担当を配置。パートナーとともにソリューションを提供できる体制を整えるとのこと。



URL
  コグノス株式会社
  http://www.cognos.com/jp/


( 石井 一志 )
2007/07/25 18:03

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