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日本オラクル、60万円台から導入可能な中堅・中小企業向けBIソフト |
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Oracle BI SE Oneは、中堅・中小企業向けに提供されるBIソフトウェア。大規模向けBIソフトウェア「Oracle Business Intelligence（BI） Enterprise Edition」をベースにしており、データベースやETLツールなどの必要なコンポーネントを網羅している。 Oracle BI SE Oneの最大の特徴は、その価格だ。スイート製品でありながら、1指名ユーザーあたり13万1250円という価格付けがなされており、最小5ユーザー（65万6250円）から購入できる。システム製品統括本部 クロスインダストリービジネス推進本部 戦略開発部 部長の藤原慎氏は、「専業ベンダーでは、安さをうたう競合製品でも5ユーザー500万円程度。データベースにBI機能があるマイクロソフトの場合でも130万～140万円程度からになり、Oracle BI SE Oneはさらにその半額」と述べ、価格優位性を強調。「BIの価格破壊だ」とアピールした。
常務執行役員 システム製品統括本部長の三澤智光氏は「Oracle BI Enterprise EditionはもともとSiebel Analyticsがベースになっているが、これは、BIを専門で使う人間向けではなく、コールセンターのオペレーターでも使えるようにしていこうということで作られた製品。使いやすさで定評があるアプリケーションだ」と述べ、以前からユーザビリティを重視してきた製品であるという点を説明した。 さらにOracle BI SE Oneは、導入が容易な点も特徴。通常はインテグレーションが必要とされるBIソフトウェアだが、同製品は一括インストール機能を備えており、すべてのコンポーネントを数ステップで簡単に導入できるように工夫されている。「従来のBIでは、それぞれの製品を調達して、それぞれをインストールし、インテグレーションし、その上でインプリメントが発生する必要がある。SMB市場に投入するにあたっては、1つの製品としてすべての機能をインストールできるようにすることが重要だ」（藤原氏）。 なお価格が引き下げられている分、Oracle BI Enterprise Editionと比べて機能は限定される。具体的には、参照できるデータソース（Webサービスなどは除く）を2つまで、ユーザーを50ユーザーまでに制限しているほか、データベースは中小規模向けの「Oracle Database 10g Standard Edition One」を利用しているため、拡張性などに制限がある。 三澤氏はデータソースが制限されていることについて、「SMB市場では、SQLサーバーで構築されたデータベースと、AccessやExcelなどのデータを統合して分析を行いたいというニーズが非常に強い。データソースが2つまでという制限はあるが、SMBの顧客には効果を出せるだろう」と話す。その上で、「主要な競合製品と考えられるSQL ServerのBI機能では、SQL Serverのデータしか分析できない。大きな差別化ができると考えている」と述べ、競争力について自信を示した。 販売については、中小市場に強いディストリビュータを通じて、レポーティングツールとしての展開を図るほか、BIコンサルティングを含めたSIのコンポーネントとして、SIerを通じた展開も実施。加えて、ISVの業務パッケージへ組み込まれた形で提供するなど、多面的に販売を進める考え。三澤氏は、まず5億円程度の販売を目指すとした。 ■ ＵＲＬ 日本オラクル株式会社 http://www.oracle.co.jp/ ニュースリリース http://www.oracle.co.jp/news_owa/NEWS/news.news_detail?p_news_code=1772 ■ 関連記事 ・ 日本オラクル、複数データソースに対応可能なBIツールなど（2006/06/27） ・ 日本オラクルがBIツールの新版を発売、自社製品との連携を強化（2007/04/19） ・ 日本オラクル、SMB市場開拓に向け専任組織を新設（2007/08/06）
（ 石井 一志 ）
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