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PTC、金型メーカーが開発した金型メーカーのためのCAM製品「Pro/TOOLMAKER」


Pro/TOOLMAKER 8.1
 PTCジャパン株式会社は8月29日、CAM(Computer Aided Manufacturing)ソリューション「Pro/TOOLMAKER 8.1」を発表した。日本語版のほか、英語版など6カ国語に対応したバージョンが提供される。

 Pro/TOOLMAKERは、米PTCが5月に買収したNC Graphics社の製品で、金型製造や精密加工向けのCAM製品。今回のバージョンは、3D CAD製品「Pro/ENGINEER」のデータとの連動性を強化するなど、同社製品との統合を実現しているのが特長。

 米PTC CAD/CAMソフトウェア Pro/TOOLMAKERプロダクトマネージャのロバート・ホーキンス氏は、「Pro/TOOLMAKERは、金型メーカーが金型メーカー向けに開発した製品。Windowsネイティブソフトとして開発されており、1日程度の講習で利用できるなど使い勝手の良さが特長。また、加工パスの作成時間の短縮化を実現するなど、高速加工にも定評がある。NC Graphics時代には、CAMツールのトップ10企業中、5社が同製品のカーネルを採用するほどだ」と紹介。「特に、金型製造およびプロトタイプの作成に最適な製品」とした。

 Pro/TOOLMAKERの主な機能として、高速加工技術、自動3Dストック・モデル、3+2軸加工、ツールやホルダーのジオメトリに対する完全なガウジ回避、素材・送り速度・切削条件などが定義されたツールライブラリ、自動的な穴検出・穴あけ加工、加工部品の検査機能、などが挙げられる。またマクロ機能により作業手順を保存することもできるため、技能の伝承にも有効としている。


米PTC CAD/CAMソフトウェア Pro/TOOLMAKERプロダクトマネージャのロバート・ホーキンス氏 PTCジャパン社長の井上公夫氏

 PTCジャパン社長の井上公夫氏は、「PTCでは、3D CADとPLMなどを統合したPDS(製品開発システム)を2004年より提唱しており、これまでにArbortext社、Polyplan Technologies社、Mathsoft社、ITEDO社などの買収により各種製品を有機的に統合してきた。今回のNC Graphics買収により、CAM機能を強化することになる」と、同社にとって重要な製品であると紹介。「金型製造は中国への技術移転が進んでいるが、複雑な金型に関しては日本企業が得意としている。Pro/TOOLMAKERは複雑な加工に対応しており、ターゲットとして日本市場は最適。元々単体製品として販売しているので、その販売は継続し、金型製造の内製化を検討している企業に対しては、PDSの一つとして販売したい」とした。



URL
  PTCジャパン株式会社
  http://www.ptc.com/
  プレスリリース
  http://www.ptc.com/appserver/wcms/standards/textsub.jsp?&im_dbkey=54943&icg_dbkey=21


( 福浦 一広 )
2007/08/29 14:55

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