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スカイコム、SaaS方式のオンデマンド高速PDF変換サービス「NinjaPDF」

米国版AppExchangeに日本から初参入

NinjaPDF for AppExchangeの画面イメージ。現在は英語版だが、日本語化も進行中という

スカイコム SaaSプロジェクト マーケティング&ビジネスの清板ゆかり部長

NinjaPDF for AppExchangeの概要
 株式会社スカイコムは9月7日、SaaS(Software as a Service)方式を採用し、PDFを高速作成できる「NinjaPDF for AppExchange」(以下、NinjaPDF)サービスを本日から提供開始すると発表した。このサービスは、国内では株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するオンデマンドプラットフォーム「AppExchange」の米国版を利用して実現したもので、日本からの米国版AppExchangeへの参入は同サービスが第1号となる。

 スカイコム SaaSプロジェクト マーケティング&ビジネスの清板ゆかり部長は、「米国版AppExchangeへの初参入に向けて、ハードなスケジュールのなかでNinjaPDFの開発に全力を注いできた。その結果、当初の予定より2週間早く公式認定を受けることができた。認定に当たっては、PDF作成のパフォーマンスやユーザーインターフェイスのデザイン、優れたユーザビリティを高く評価された」としている。

 一方、セールフォース・ドットコム 執行役員 テクノロジー・アライアンスの榎隆司氏は、NinjaPDFの米国版AppExchange参入に関して、「今回の発表は、当社にとっても2つの点で大きな意味をもつと考えている。1つは、日本発のソフトウェアが世界に出ていく礎として、当社のオンデマンド・プラットフォームが利用されたという点。2つ目としては、ユーザーとともにパートナーのサクセスも支援していくという当社の大きな方針のなかで、今回のサービスが世界のユーザーにサクセスをもたらし、その結果としてパートナーであるスカイコムもサクセスすることに期待している」と述べた。

 NinjaPDFサービスは、一般的なPDF作成ツールに比べて2~20倍以上の高速処理が可能な「SkyPDF」エンジンをベースにしており、SaaS方式を採用することで自社サーバーやクライアント環境にアプリケーションをもたないため、ライセンスやバージョンアップなどの管理負荷がなく、オンデマンドにより常に最新環境でPDFを高速作成することができる。

 また、「ユーザーの立場に立ったEasy-to-use」をテーマにユーザビリティを追求し、操作ステップを大幅に簡易化。画像ファイル(BMP/JPEG/GIF/PNG/TIFF)やテキストファイル、Microsoft Word、Excel、PowerPoint、Visio(いずれも2000/2002/2003)の主要なビジネスアプリケーションで作成した文書を選択し、「Create NinjaPDF」ボタンをワンクリックするだけで、待ち時間なく高速でPDFに変換できる。さらに、幅広いユーザーのITリテラシーレベルを想定して、初心者向けのポップアップヘルプを用意し、リアルタイムに問題を解決する。

 インターネットの接続環境があれば、Webブラウザ経由で標準PDFファイルを安全に作成できるため、出張先や外出先で、モバイルPCやUSBメモリ内のドキュメントをPDF変換し、メール送信するなど、モバイル環境での利用にも最適となっている。

 企業ユーザーの利用頻度が高いセキュリティ設定機能を備えている点も大きな特徴。PDF作成時に「セキュリティ・オプション・メニュー」のチェックボックスをチェックするだけで、パスワード保護による閲覧制限や印刷/コピー/注釈記入などの制限など、任意のセキュリティを簡単に設定することができる。


 CRMアプリケーション「Salesforce」の顧客管理機能とも連携しており、NinjaPDFのユーザーインターフェイスから「Documents」フォルダにダイレクトにアクセスし、フォルダ内のファイルをPDF変換したり、変換したPDFファイルを同フォルダ内に保存したりすることができる。さらに、Salesforceで利用頻度の高い「Account」タブ内に、ダイレクトでPDFが作成できるワンクリックボタン「Create and Attach NinjaPDF」を追加。作成したPDFは、「Note&Attachment」欄にダイレクト添付することが可能で、これにより、個々の取引先にひもづけたPDF文書の一元管理を可能にするなど、使い勝手のよいセキュアな電子文書コミュニケーション環境を実現する。

 利用料金は、月額課金方式を採用し、1ユーザーあたり月額5ドルの定額制。24時間365日のメールおよび電話サポートが利用可能。購入前に30日間の無料トライアル利用も可能となっている。契約/解約は、オンライン手続きのみで簡単に行えるため、通常のパッケージ製品に比べて、利用目的の変化や利用者数の増減にも柔軟に対応することができる。なお、今回のサービス開始を記念し、9月7日から11月5日までに登録すると、登録日から12月5日まで無料で長期間利用できる「長期特別フリートライアル・キャンペーン」を実施する。


NinjaPDF for AppExchangeのロードマップ
 スカイコムでは、NinjaPDFサービスにおいて、ビジネスパーソンをターゲットに初年度(2008年3月末まで)約5000ライセンス、来年度には3万ライセンスの利用者数を見込んでいる。今後の展開については、「オンデマンドサービスで先行している米国ビジネスユーザーからのストレートな意見を積極的にフィードバックして機能拡張を図るとともに、米国から日本へ、日本から米国へ、経験ノウハウをスパイラルに反映することで常に新しい要素を取り入れた新鮮なオンデマンドサービスの提供を目指す。できれば四半期ごとに、バージョンアップ版を提供していきたい」(清板部長)考えで、まずは「Winter'08」バージョンをめどに、ユーザーインターフェイスを日本語化し、日本語版AppExchangeに参入する予定。



URL
  株式会社スカイコム
  http://www.skycom.jp/
  ニュースリリース
  http://www.skycom.jp/news070907.html

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( 唐沢 正和 )
2007/09/07 16:15

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