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マイクロソフト、業績管理ソフト「PerformancePoint Server 2007」を11月に発売


PerformancePoint Server 2007の概要

インフォメーションワーカービジネス本部 エグゼクティブプロダクトマネージャの米野宏明氏

PerformancePoint Server 2007の画面イメージ。これはプランニング機能のもので、インターフェイスとしてはExcelをそのまま利用している
 マイクロソフト株式会社は9月18日、BI(ビジネスインテリジェンス)ソフト「Microsoft Office PerformancePoint Server 2007」を発表した。ビジネスユーザーに向けて、プランニング、モニタリング、分析・レポーティングの各機能を提供する製品。11月上旬より販売を開始する。価格はまだ未定だが、100クライアント規模では500万円台になる見込み。

 PerformancePoint Server 2007は、BIの技術を利用して、企業のパフォーマンスマネジメント(業績管理)を支援するためのソフト。リアルタイムのデータに基づいた予算編成・予測などのプランニングを効率化する機能、業績を可視化してリアルタイムに監視するモニタリング機能、高度な分析を行えるレポーティング機能を単一の製品として統合。単一のデータソースをもとに、これらの機能が利用できるようにしている。また、「Microsoft Office Business Scorecard Manager Server 2005」で提供されてきたスコアカード機能も、あわせて提供される。

 新製品の特徴は、使い慣れたExcelやWebブラウザをフロントエンドのインターフェイスとして利用しながら、サーバーベースに置き換えられること。基本的に、グラフィカルな管理ツールなどを利用して設定やフォームの作成が行えるため、コーディングが不要なほか、サーバー側のデータをそのままExcelで入力・加工できるので、それまで使っていたマクロや関数も継続して利用可能だ。

 またインフォメーションワーカービジネス本部 エグゼクティブプロダクトマネージャの米野宏明氏によれば、「ERPを導入した企業であっても、予算管理などの業務ではExcelを併用しているケースが数多く見られるが、関連ユーザーの間でExcelファイルのやりとりをするうちに、不整合や版管理などの問題が生じるケースも多々存在した」という。しかしPerformancePoint Server 2007では、Excelに入力されたデータをサーバーベースで集中管理する仕組みであることから、利便性の維持と安全性の確保が実現できる。「経理財務業務自体を効率化するのはもちろん、全体的な使い方としてはプランニングが非常に有効。ロジックの集中管理による安全性確保などにも対応できる」(米野氏)。

 マイクロソフトでは、主にこのようなプランニング市場の開拓を見込んで、製品の展開を図る考えで、米野氏は「プランニングアプリケーションとして有用。またその先に、全社でプランそのものを共有してフィードバックするパフォーマンスマネジメントにも利用できる」と述べた。

 製品普及のための取り組みも加速させる。まず、1000人規模のユーザーイベント「BI Conference 2007 Autumn」を11月30日にお台場のホテルで開催。さらに個別のユーザーに対しては、外部からコンサルタントなどを招いて、10~15名規模の「BIラウンドテーブル」を実施するほか、ハンズオントレーニングも開催する。さらにパートナー向けの「BI商談支援センター」を設置しており、製品機能に関する質問に対応したり、デモ用部材を提供したり、といった支援を実施していく。



URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/
  プレスリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3194

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( 石井 一志 )
2007/09/18 15:39

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