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SAP xRPM 4.0の製品拡張ポイント
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パートナー&マーケティング統括本部インダストリー事業開発バイスプレジデントの脇坂順雄氏
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SAPジャパン株式会社は10月17日、複数の開発プロジェクトを戦略的に管理するソリューションの新バージョン「SAP xApp Resource and Portfolio Management 4.0(以下、SAP xRPM)日本語版」を本日より提供開始すると発表した。
SAP xRPMは、平行して複数進行する開発・投資プロジェクトのポートフォリオを一元管理できるソフトウェア。統合プラットフォームであるSAP NetWeaverを基盤として稼働するコンポジットアプリケーションの一つで、各プロジェクトで使われているさまざまなシステムをオープンな発想で接続し、プロジェクト管理や財務計画、リソース計画といった複数の指標の可視化を実現。具体的には、ECVチャートやバケット分析(予算分配確認)、費用対効果分析などをアウトプットすることができ、経営者の迅速かつ正確な意思決定を戦略的に支援する。
パートナー&マーケティング統括本部インダストリー事業開発バイスプレジデントの脇坂順雄氏は、「現在、多くの企業は、社内に多種多様なプロジェクトが走っており、各プロジェクトはそれぞれ個別に管理されている。しかし、経営層にとっては、複数プロジェクトをトータルで見た優先順位付けやリソースの配分、進ちょく状況が見えにくいのが現状。そのため、勘と経験と度胸によって、各プロジェクトへの資源投入が行われているケースが少なくない」と指摘。「SAP xRPMでは、エンタープライズSOAを活用して、経営戦略と各プロジェクト管理の連携を可能にし、ポートフォリオを一元管理・分析することで、科学的に資源の投入が行えるようになる」と述べた。
今回の新版は、プロジェクトのグループ化・階層化に対応するとともに、評価項目の設定や承認プロセスの定義を容易にした点が大きな拡張ポイント。プロジェクトを「バケット」と呼ばれる投資分野ごとにひも付けしてグループ管理することが可能で、さらに各バケットごとに評価項目の設定、承認プロセスの定義も行えるようにしている。これによって、多種多様のプロジェクトを可視化することが可能となった。
また、収益性や戦略性、リスクの見極めなど、プロジェクトのスコアリング評価指標が拡大し、さらに多面的にプロジェクトを管理できるようになったほか、標準マネジメントレポート機能も追加。各プロジェクトの申請・承認プロセス・評価基準を標準化することで、将来的な収益性を見据えた、効率的な経営資源の投下を実現する。
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ECVチャートのアウトプット画面
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SAP xRPMとデータウェアハウスとの違い
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ポートフォリオ管理とプロジェクト管理の階層の違い
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パートナー&マーケティング統括本部ソリューションマーケティングxApps担当部長の木下史朗氏
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パートナー&マーケティング統括本部ソリューションマーケティングxApps担当部長の木下史朗氏は、新版の販売戦略について「新機能を追加したことで、より汎用性が高まった。これまでは、主に医薬のR&D向けに展開してきたが、これを機に、ハイテク、消費財、電力業界を始め全業種のR&D、設備投資プロジェクトにターゲットを広げ、パートナーとともに拡販に力を注いでいく」考えを示した。
具体的な販売施策としては、研究開発部門・事業部門へのDMやイベントでの配布を行うことで認知度向上を図るとともに、上流系ビジネスコンサルタント会社との連携による支援サービス、これまでの導入効果算定ベンチマークを使った導入効果診断サービスなどを提供していく。
パートナーとの協業展開では、現在、総合ITコンサルティング会社のインフォシスがSAP xRPMの固定料金導入メニューを提供しており、参考価格は、スタンダード導入の場合2300万円、ミディアム導入(10カスタムレポート、標準ワークフローなど)が3200万円、ハイエンド導入(15カスタムレポート、Adobe入力フォーム、追加ワークフローなど)が4200万円となっている。
■ URL
SAPジャパン株式会社
http://www.sap.com/japan/
プレスリリース
http://www30.sap.com/japan/company/press/press.epx?pressid=8435
( 唐沢 正和 )
2007/10/17 16:55
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