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日本BEA、世界共通の方法論をもとに“全社的なSOA展開”を支援


プロフェッショナルサービス本部 ソリューションアーキテクトの早津俊秀氏
 日本BEAシステムズ株式会社(以下、日本BEA)は10月18日、全社規模でSOAを導入する際のコンサルティングサービス体系を一新すると発表した。9月に米国で発表されたワールドワイド共通のSOA方法論「BEA Liquid Enterprise Methodology(以下、BEA LEM)」をベースとした新サービスとして、同日より提供を開始する。

 今回発表された新しいSサービス体系では、BEA LEMをベースとして、調査段階から戦略立案、設計、実装、運用フェーズまで首尾一貫して支援するのが特長。日本BEAでとなる。「SOAはアセスメントから実現段階に入っている」(プロフェッショナルサービス本部 ソリューションアーキテクトの早津俊秀氏)ことが、今回の体系一新の背景にあるという。この方法論を元に、より包括的なサービスを提供していく。

 「BEA LEMは、エンドユーザーがSOAを構築するための指針というより、当社がSOA構築支援を行うための指針。これにより、戦略立案から全社的な導入まで、首尾一貫したサービスが可能になる」(早津氏)。具体的にBEA LEMは、「Strategy&Planning」「SOA Modeling」「SOA Engineering」「SOA Instrumentation」「SOA Governance」の5つにモジュール化された考え方の上に成立する。

 Strategy&Planningでは、60以上の評価項目や、SOA成熟度レベルとSOA適用範囲の2軸評価で現序を把握する方法などにより、現状分析とTo Be像の策定、両者のかい離性などを評価。それをもとに進むべきSOA導入のロードマップを策定するための方法が定義されている。

 SOA Modelingでは、SOA、EA、BPMに対する統一的なモデリング手法を定義。「ビジネスプロセスモデリング」「データモデリング」「ファンクショナルモデリング」「サービスアーキテクチャモデリング」「パッケージ&デプロイモデリング」の5つの領域にフォーカスした、豊富なテンプレートが用意されている。エンドユーザーに対しては、このテンプレートでモデリングの支援を行うことになる。

 「SOAを実装するに当たっては、企業の部門ごとの考え方の違いを埋める必要がある。その必要性を考慮して、ビジネスユーザーや管理者、開発者、それぞれの立場を対象にしたテンプレートを用意している。また、日本企業の実情にあわせて、日本で作成されたテンプレートも豊富。米国で作られた方法論ではあるが、両国共同で開発しているので、どちらかに特化しているということはない」(早津氏)とのこと。

 SOA Engineeringは、実装段階の方法論。サービスを分析して、サービスの伝達方法、アーキテクチャ、管理手法を最適化するための方法を定義。SOA Instrumentationでは、SOAをスタートしたことで、エンジニアリング、運用、ビジネスなどが改善しているかどうかを評価する方法を定義。SOA Governanceでは、SOAに必要なガバナンスを構築する方法が定義されている。


Strategy&Planningの概要 SOA Instrumentationの概要 SOA Governanceの概要

SOAコンサルティングサービス新体系
 日本BEAは、この方法論をベースに、実際のSOA導入支援サービスメニューを強化。1)調査段階、2)計画・設計段階、3)実装段階、4)全社運用展開、4つのフェーズまたがる包括的なメニューを取りそろえた。

 これに伴い、新サービスもラインアップ。2)におけるSOAを推進する上で必要な体制・組織と人、運用プロセス、サービス管理などの仕組みを構築する「SOA組織とガバナンス策定サービス」や、4)におけるSOA運用のための中枢組織(SoE)を日本BEAのコンサルタントを派遣して構築する「SOA SoEプログラム」、各フェーズすべてを日本BEAコンサルタントが常駐して支援する「クライアントアーキテクトプログラム」などが追加された。

 早津氏は、「具体的な方法論と日本BEAの豊富な経験によって、他社にないSOA実現のための支援体系が確立できた」としている。



URL
  日本BEAシステムズ株式会社
  http://www.beasys.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.beasys.co.jp/news/japan/2007/2007101801.html


( 川島 弘之 )
2007/10/18 17:54

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