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日本IBM、データセンターのエネルギー使用効率化を支援するソフト


 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は11月29日、データセンターのエネルギー使用効率化を支援するソフト「IBM Systems Director Active Energy Manager(以下、AEM)」を発表した。12月14日から出荷を開始する。

 AEMは、従来よりx86サーバー「IBM System x」を中心に提供してきた電力管理ソフト「PowerExecutives」の機能を拡張し、ほかのプラットフォームへ対応を拡大した製品。

 さまざまなプラットフォームを仮想化技術で横断的に運用・管理する「IBM Systems Director」の追加機能として提供され、仮想的なシステムの一元管理に加え、日本IBMのシステム製品における電力使用量の一元管理が可能。これにより、長期的な設備・エネルギー投資計画の最適化を実現するという。

 PowerExecutiveで提供してきた実消費電力とシステム内の温度測定、それらを蓄積した上での傾向・平均・ピーク値の表示機能のほか、より詳細にエネルギー使用効率化を支援するためのいくつかの新機能が追加された。

 まず、「Power Trending」機能ならびに「Thermal Trending」機能を追加。システムの電力使用量と、個々のシステムが吸入・排出する空気の温度を監視。それらの情報を1つに集約することで、データセンター内の限定的かつ局地的な温度調節が可能になる。

 さらに新しい動作モードとして、需要の変化に応じた使用電力の管理を行う「Power Savingモード」をサポート。システムごとの最大使用電力を制御する新機能「Power Capping」と併用することで、エネルギー使用効率が上がり、電力消費量を最大30%削減できるとしている。

 また、標準でAEMがサポートされていない日本IBM製品からも電力情報を収集可能にするツール「Intelligent Power Distribution Unit(iPDU:電力配分装置)」も提供される。

 ラインアップは、POWERプロセッサを搭載したUNIXサーバー「IBM System p」およびミッドレンジサーバー「IBM System i」をサポートする「AEM for POWER V3.1」、x86サーバー「IBM System x」およびブレードサーバー「IBM BladeCenter」をサポートする「AEM for System x&BladeCenter V3.1」の2種類。さらに将来的には、メインフレーム「IBM System z」をサポートする製品も発表する予定とのこと。

 価格は、AEM for POWER V3.1がサーバー当たり1万9320円/年、AEM for System x&BladeCenter V3.1がサーバー当たり2万8665円/年。



URL
  日本アイ・ビー・エム株式会社
  http://www.ibm.com/jp/
  プレスリリース
  http://www-06.ibm.com/jp/press/2007/11/2901.html


( 川島 弘之 )
2007/11/29 17:58

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