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米Inforのブルース・ゴードンCTO
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Infor Open SOAの全体概要
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Infor Open SOA上に、各役割ごとに設定されるロールベースホームページ
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日本インフォア・グローバル・ソリューションズ株式会社(インフォア)は1月24日、米Inforが展開するサービス指向アーキテクチャ(SOA)ソリューション「Infor Open SOA」に関するプレス向け説明会を開催した。Inforでは、6月から「Infor Open SOA」の大幅な機能拡張に着手し、年内にはすべてのソリューションをリリースする計画で、今回の説明会ではその戦略について説明した。
Infor Open SOAは、Inforが2007年3月に発表したSOAソリューションで、すべてのインフォア・ソリューションに不可欠な要素として、SOAの機能を無償で提供するもの。Inforのブルース・ゴードンCTOは、「Infor Open SOAは、イベント駆動型のSOAモデルを採用しているのが特徴で、非常に複雑でコスト高の従来型のSOAモデルに比べて、複雑性や相互依存性を削減し、より迅速にコスト効率よくSOA導入が可能になる。イベント駆動型モデルは、現実のビジネスで行われているやりとりそのものであり、これをSOAの仕組みにも取り入れることで、SOAへのアプローチをシンプルでわかりやすいものにした」と述べている。
また、ゴードンCTOは、Infor Open SOAソリューションを展開するための重点戦略として「Enrich」「Extend」「Evolve」の3つのE戦略に取り組んでいることを説明。「Enrich」は、基本プロダクトの充実化を図るもので、使い勝手の向上や新機能の追加、既存製品のSOA化を進めていく。「Extend」は、既存製品の拡張で、現在提供中の「BAAN」や「BPCS」などのERP以外の補完製品を投入するほか、新たなサービスコンポーネントを提供していく計画。3つ目の「Evolve」では、SOAへの進化を促進。新たなSOAコンポーネントの開発や業種特化コンポーネントの追加を行っていく。
具体的には、この3E戦略のもと、6月から新たなサービスコンポーネントをリリースし、Infor Open SOAソリューションの大幅な機能拡充を図っていく。まず、6月には、ビジネスインフォメーションサービスとロールベースドホームページを提供する予定。ビジネスインフォメーションサービスは、SOA環境を管理するだけでなく、オリジナルのトランザクションシステムと情報をリンクし、パフォーマンスのレポーティングを容易にするもので、これによりInfor Open SOA上に各役割に設定されるロールベースドホームページの利用が可能となる。
さらに12月には、在庫データを集中管理する在庫管理スイート製品、およびSOAコンポーネントとして複数元帳、実際原価、ウェブ販売、価格・プロモーション・契約などを提供し、これによってInfor Open SOAのソリューション全体がすべてそろうことになる。「インフォアの提供する新たなDynamic Enterprise Management環境を構築できるようになる」(ゴードンCTO)。なお、現在、Infor Open SOAソリューションは米国市場を中心とした英語版での展開となるが、日本市場については2009年度をめどに製品投入していきたい考えである。
■ URL
日本インフォア・グローバル・ソリューションズ株式会社
http://www.infor.jp/
( 唐沢 正和 )
2008/01/24 19:08
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