日本ビジネスオブジェクツ株式会社は3月11日、BI(ビジネスインテリジェンス)プラットフォームの最新版「BusinessObjects XI 3.0」を2008年第2四半期に出荷開始すると発表した。
BusinessObjects XI 3.0は、レポーティング、クエリー/分析、ダッシュボードによる見える化、高度な予測分析など、BIに必要とされる機能を搭載し、さらに、そのすべての機能を単一プラットフォームに統合した業界初の統合BIプラットフォームとなっている。これにより、社内の誰もがそれぞれの業務に必要なビジネス情報へ迅速にアクセスできるようになる。また、インフォメーションマネジメント、メタデータ管理、セキュリティ、監査などの共通サービスについても単一プラットフォームから行うことができる。
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企業でのBI普及を阻む要因
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BusinessObjects XI 3.0の特徴
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代表取締役社長の印藤公洋氏
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代表取締役社長の印藤公洋氏は、「日本市場におけるBIツールの普及を妨げる要因として、ユーザーの利用頻度が低い、スキルの習得が困難、特定の部署・部門でしか利用されていない、情報が分断されている、統合されたデータの取得が困難といった課題が挙げられる。こうした現状に対し、今回の新バージョンでは、すべての情報を、すべての人に、1つのプラットフォームで提供することを可能としており、BIツールの普及促進に向けた大きなソリューションになるだろう」と述べ、「BIに関わるすべての機能を1つのプラットフォームに集約したBIツールは業界初であり、これで競合他社に対して最低5年以上の技術的アドバンテージを得たと考えている」と自信を見せた。
BusinessObjects XI 3.0を構成するポートフォリオは、レポーティングツール「Crystal Reports 2008」、クエリー&分析ツール「Web Intelligence」、ダッシュボード&スコアカードツール「Xcelsius 2008」、高速な情報検索ツール「Polestar」、デスクトップ上にインテリジェンスを提供する新機能「BI Widget」、OLAPを操作する「Voyager」、モバイルアクセスツール「Mobile」、ダッシュボード作成ツール「Dashboard Builder」など。このうち、PolestarとMobileは、2008年後半の出荷予定となる。
各ツールの機能強化点としては、Crystal Reports 2008は、FlashとFlexを搭載した唯一のレポーティングソリューションで、これにより対話性が向上し、BIと業務プロセスをより密接に統合可能となる。また、Mobileでは、オンライン/オフラインに関わらずセキュアな環境でアクセスできるように機能強化している。このほか、Xcelsius 2008では分析作成機能の追加、Voyagerでは多次元分析とビジュアル機能の強化を図っている。
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Crystal Reports 2008の特徴
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Web Intelligenceの特徴
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Mobileの特徴
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BusinessObjects Data Servicesの概要
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さらに今回、物理的データの統合機能「Data Integrator」と、データクオリティの管理・向上機能「Data Quality」を、業界で初めて全社的な1つのソリューションとして統合し、新機能「Data Services」として提供する。これによって、企業は、もっとも正確で信頼性のある情報を入手できるとともに、情報配信を迅速かつ確実に行うことが可能となる。
管理機能も強化しており、セントラル管理コンソールのインターフェイスを一新し、管理者の負担を大幅に削減している。具体的には、新しいナビゲーション、ワークフロー、メニュー構造により、使いやすさを改善するとともに、ユーザーおよびグループ管理を改善。また、関係のビジュアル化、一括実行のサポート、アクセスレベルのカスタマイズなどを図っている。
なお、SAPユーザー向けのサポート強化にも注力しており、業務改善をはじめ、SAPメタデータやそれ以外のSAPアプリケーションをより広範に統合していく計画。
■ URL
日本ビジネスオブジェクツ株式会社
http://japan.businessobjects.com/
ニュースリリース
http://japan.businessobjects.com/news/press/press2008/080311.asp
( 唐沢 正和 )
2008/03/11 16:15
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