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日本オラクル、戦略物流を支援する「OTM」を機能強化

日本語対応のほか、業務アプリとの連携も可能に

製品戦略統括本部アプリケーションビジネス推進本部ディレクターの塚越秀吉氏

OTMが解決するロジスティクス課題

OTMが実現する統合サプライチェーンネットワーク
 日本オラクル株式会社は3月18日、戦略物流を支援するアプリケーション「Oracle Transportation Management 5.5(以下、OTM 5.5)」の機能強化を実施し、本日より出荷開始したことを発表した。日本語対応を図るとともに、中堅企業向け業務アプリケーション製品との連携、分析機能の追加などを行い、日本でのさらなる導入促進を目指す。

 OTMは、2005年11月に米Oracleが買収したG-log社のグローバルの輸送管理を支援するアプリケーション「G-log」をベースに機能強化したもので、2006年9月からOTM 5.5としてオラクルが提供を開始している統合ロジスティクス管理ソリューション。輸送オーダー管理、輸送タリフ(料金)管理、輸送進ちょく状況などのサプライチェーンイベント管理、業務処理自動化など物流業務全般を支援する機能を統合的に提供する。

 これにより、輸送手段、経路やコスト、配送物の移動や静止の状況、出荷時期や納期を組織と拠点をまたがって統合管理することが可能となり、企業では、最適な物流計画と実行を行い、輸送費や在庫の削減、納期短縮によるサービスレベル向上が実現できるほか、輸出規制などコンプライアンス対応を図ることもできる。

 製品戦略統括本部アプリケーションビジネス推進本部ディレクターの塚越秀吉氏は、「当社では、企業間を最適化し外的変化への対応と適合を図るBeyond ERPへの取り組みを推進しているが、OTMはその中で統合ロジスティクス管理の機能を担うアプリケーションに位置づけられる。OTMのターゲットは、荷主企業および物流企業になるが、これらの企業はロジスティクスにおいてグローバル化への対応や収益性の悪化といった課題を抱えているのが現状。OTMを導入することで、こうした企業の課題を解決でき、グローバルスコープ、コスト・在庫の最適化、複数組織間のコラボレーション、例外管理、フレキシビリティといった導入効果によって、顧客満足度の向上、コスト削減、そして管理力の向上を図ることが可能となる」と述べている。


製品戦略統括本部アプリケーションビジネス推進本部シニアマネジャーの船戸麻衣子氏

機能強化でビジネスアプリケーション連携を実現
 今回の機能強化では、日本語対応を実現した点が大きな特徴。従来までは英語版での提供だったが、今後は日本語環境でOTMを利用できるようになり、国内企業の使いやすさを大幅に向上している。また、オラクルの中堅企業向け業務アプリケーション「JD Edwards EnterpriseOne」の業務プロセスとの標準連携を可能にしたほか、分析機能の追加や標準Webサービスのアーキテクチャで他のビジネスアプリケーションとの容易なデータ連携を実現している。

 製品戦略統括本部アプリケーションビジネス推進本部シニアマネジャーの船戸麻衣子氏は、「JD Edwards EnterpriseOneを始めとしたビジネスアプリケーションとの連携では、BPELによって統制されたWebサービスを介して標準化された統合パッケージを提供する。ロジスティクス管理とビジネスアプリケーションとの連携が容易になることで、真のグローバルロジスティクス統合基盤が実現できる」としている。

 同社では、この機能強化を機に、今後、大手製造業だけでなく、グローバルに物流を展開する中堅製造業などにも積極的にビジネス展開を行い、日本市場でのさらなる導入促進を図っていく考え。

 OTM 5.5の価格は4594万円から。機能強化後も、従来製品から価格アップなどは行わない。また、すでにOTM 5.5英語版を導入しているユーザーは、無償で機能強化した日本語版にバージョンアップできる。



URL
  日本オラクル株式会社
  http://www.oracle.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.oracle.co.jp/news_owa/NEWS/news.news_detail?p_news_code=1842


( 唐沢 正和 )
2008/03/18 17:15

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