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アドビ、オフラインでも動画コンテンツの視聴権限を設定できるDRMサーバー


Adobe Flash Media Rights Management Serverの特長

米Adobe Systems、Adobe Flashビジネス担当 グループプロダクトマネージャーのジェニファー・テイラー氏
 アドビシステムズ株式会社は4月2日、Flash Videoのコンテンツ保護を実現する新製品「Adobe Flash Media Rights Management Server(以下、FMRMS)」に関する記者説明会を開催。米Adobe Systems、Adobe Flashビジネス担当 グループプロダクトマネージャーのジェニファー・テイラー氏が出席し、同製品の特長などの説明が行われた。

 FMRMSは、Flash Video(FLV)およびSMIL(Synchronizesd Multimedia Integrate Language)に対して、暗号化および署名によるコンテンツ保護機能を追加するサーバー製品。コンテンツに対して、完全性、出所の信頼性、アクセスコントロールといった権限を組み込めるのが特長。テイラー氏は、「FMRMSは新製品として提供するものだが、この製品の背景にはAdobe LiveCycleで培ってきた保護機能が生かされている」と、PDFで実現しているコンテンツ保護機能を動画に応用した製品であると説明する。

 LiveCycleでは、PDFに対して開封の可否、印刷・コピーといった編集権限、閲覧期限などを利用者ごとに設定することができる。今回発表されたFMRMSも、LiveCycleと同様に動画再生の可否はもちろん、視聴期限の設定などが行える。また、これらの権限は配信後にも変更することも可能。そのほか、既存のeコマースやLDAPなどとの連携を行えるなど、柔軟に利用できるのも特長となっている。

 「FMRMSを利用することで、コンテンツホルダーは配信するコンテンツを改ざんされる心配をしなくてすむ。また、認証ベースの課金モデルも、ストリーミングベースの課金モデルにも手軽に対応できる。この認証機能は、オンラインはもちろん、オフラインでも利用できる」(テイラー氏)と、コンテンツホルダーにとって、安心して配信できるプラットフォームである点を強調した。

 FMRMSの対応システムは、Windows Server 2003およびRed Hat Enterprise Linux ES 4。そのほか、アプリケーションサーバーとしてWebLogic J2EE、データベースとしてOracle Databaseが必要。今年中に他のアプリケーションサーバーとデータベースへの対応も予定している。クライアント環境は、Windows XP/Vista、Mac OS X 10.3以降。また、コンテンツの再生には、Adobe AIRまたは今後正式提供を予定しているAdobe Media Playerが必要。

 参考価格は546万円。4月中旬より国内での受注を開始する。



URL
  アドビシステムズ株式会社
  http://www.adobe.com/jp/
  製品情報(英語)
  http://www.adobe.com/products/flashmediarightsmanagement/


( 福浦 一広 )
2008/04/02 16:22

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