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タッチパネルで操作可能としてTOUGHBOOKを掲げる、ソリューションビジネス事業部 商品開発部長の新屋清信氏
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株式会社ベストロンは4月30日、SaaS型のサービス「ベストロン・アイ・スイート(BiS)」を発表した。第1弾として、会計ソフトの「i会計」を同日から本格提供する。
BiSは、ベストロンが運営する「Bestron SaaS Center」から、中小企業および個人事業者向けに提供するSaaS型のサービス。まずは会計から提供し、今後1~2年にかけて、人事給与、顧客販売管理、グループウェア、文書管理など経営上欠かせない業務を中心に、ラインアップを拡充する方針だ。
i会計は、簡単・速さ・低価格・手軽さが特長で、「IT知識どころか、簿記の知識のない人でも使える会計ソフト」(ソリューションビジネス事業部 商品開発部長の新屋清信氏)。一般販売業や製造業を対象(順次拡大予定)としており、工夫を凝らした出入力機能を搭載。特に入力においては、ATM並みに簡単な操作を実現する「かんたん取引入力」という機能が光る。
画面には、各操作メニューが大きめなアイコンとして表示されており、タブレットPCを利用すれば、タッチパネル式で操作することが可能。プラットフォームにはFlexを採用しており、リッチクライアントによる柔軟なインターフェイスが、PCや簿記に不慣れな人をも適切な操作へと導いてくれる。
タブレット方式で操作ができるのが重要なわけではなく、それによりキーボード操作がほとんどいらない操作性を実現しているのがポイント。新屋部長は「分かりやすいガイドに従って、選択ボタンをクリックすることで仕訳を自動的に行える機能を搭載するほか、日常的に発生する取引をあらかじめ定型化しておくことで、誰でも月次の収支把握ができる“簡単さ”を目標にした」と語る。
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トップ画面
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かんたん取引入力画面。ここに表示する勘定項目などは、企業によってカスタマイズできる
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旅費交通費支払い画面。キーボード操作を不要にするため、Flexにより徹底的にボタン形式を実現している
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入力機能においては、もう1つ、スキャナと連動した「証憑(しょうひょう)書類」のイメージ取り込み機能が特徴的。領収書、請求書、売り上げメモ、名刺などをスキャナで取り込んだり、携帯電話で写真を撮ってコピーするなどで、簡単にイメージ付きで仕訳帳の管理ができる。
また「日計表」の画面では、レジ締めでの金額チェックを支援する機能なども備える。1万円札が何枚、5000円札が何枚と入力していけば、データ上の金額と実際の金額の差額が計算され、管理することが可能。中小・個人事業者の視点をとらえたユニークな機能といえる。
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証憑書類のイメージ取り込み機能
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レジ締めの金額チェックを支援する機能
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SaaS型なので思い立ったときに使える手軽さも特長。価格は、従量課金制を採用することで、「これまでにないほどの低価格を実現した」(同氏)という。
具体的には、初期費用がID登録料が3000円(税別)/IDから。併せて、基本マスタ登録料として、会計、人事給与などのシステムごとに最初の期更新時のみ3000円(同)がかかる。利用料は、元帳明細150行までで800円(同)/月から。以降、1行オーバーするごとに10円(同)/月からの従量課金制。そのほかID維持管理料としてID当たり500円(同)/月が必要となる。
ベストロンでは、全国400万社あるといわれる中小企業や、団塊の世代の企業による新規開業企業、また会計事務所などを対象に、当面3000社の導入をめざす。
■ URL
株式会社ベストロン
http://www.bestron.co.jp/
ベストロン・アイ・スイート
https://www.bestronwebservice.com/
( 川島 弘之 )
2008/04/30 18:42
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