富士通株式会社は5月9日、組み込みソフト「Inspirium」シリーズのラインアップを強化すると発表した。新製品を2つ、機能強化製品を2つ、計4製品を5月14日より販売開始する。
Inspiriumは、モバイル機器、デジタル家電、車載機などへの組み込みソフトシリーズ。今回、新製品として「Inspirium 辞書検索ライブラリ V1.0(以下、辞書検索ライブラリ)」「Inspirium HomeNetworkライブラリ for ネットTV V1.0(以下、HomeNetworkライブラリ)」、機能強化製品として「Inspirium UIマネージャー V2.0(以下、UIマネージャー)」「Inspirium UIライブラリ V2.0(以下、UIライブラリ)」を提供する。
辞書検索ライブラリは、組み込み機器向け電子辞書検索エンジン。モバイル用の小さな機器などに、広辞苑クラスの大規模電子辞書機能が追加できるという。前方一致・後方一致などの見出し検索に加えて、解説文の中を検索する全文検索もサポートしているのが特長だ。
HomeNetworkライブラリは、デジタルテレビ情報化研究会が策定した「ネット家電操作機能」を実装したソフトで、ネットTV端末やネット家電機器の開発を容易にする。
UIマネージャーは、組み込み機器のUI実行基盤ソフト。UI定義データとプログラムロジックを分離したソフト構成を取ることで、UIをデザインするデザイナーとプログラムロジックを作るプログラマの並行開発を可能にしたのが特長。またエイチアイの3Dレンダリングエンジン「MascotCapsule」を使用することで、プログラムロジックを変更することなく、既存の2D UIを3Dに切り替えられるという。
UIライブラリは、家電製品、産業機器、事務機器などの表示パネル向けGUIを実現するための小型ライブラリ。今回、GUIを実際に操作しているタッチパネルなどの動きを忠実に記録し、再現するテストツールを開発キットの一部として提供する。このツールではアプリケーションの表示画面を自動的に採取し、正しい実行結果と随時比較することも可能。これにより、GUIアプリケーション完成後の出荷確認試験にかかる工数を大幅に削減できるという。
販売は、富士通および富士通ソフトウェアテクノロジーズが実施。Inspirium全体で、今後3年間に60億円の販売をめざす。
■ URL
富士通株式会社
http://jp.fujitsu.com/
株式会社富士通ソフトウェアテクノロジーズ
http://jp.fujitsu.com/group/fst/
プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2008/05/9.html
( 川島 弘之 )
2008/05/09 18:39
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