サン・マイクロシステムズ株式会社(以下、サン)は5月20日、株式会社日立製作所(以下、日立)の協力を得て、「指静脈認証連携用モジュール」を開発したと発表した。これを用いると、ID管理スイート「Sun Java Identity Management Suite」の1つであるシングルサインオン(SSO)環境構築ソフトウェア「Sun Java System Access Manager 8.0」(以下、Access Manager)の認証に、指静脈認証システムが使えるようになる。
Access Managerにこのソフトウェアモジュールを組み合わせることで、情報システムを利用する際に必要となるパスワード入力を、指静脈認証に代替できる点がメリット。ユーザーの属性情報はAccess Managerで一元的に管理され、そのユーザーが利用を許可されたWebアプリケーションだけにアクセスできる。また、指をかざすだけで本人確認が行われ、利用のたびにパスワードを入力する必要もなくなるため、利便性の向上も期待できるという。
なお、今回開発されたソフトウェアは、サンのシングルサインオンのオープンソースソフトウェア「OpenSSO」「OpenDS」「GlassFish」でも動作可能。同社が5月21日よりソースコードを公開するとのこと。
サンでは、この指静脈認証連携用モジュールによるSun Java Identity Management Suiteのアクセス管理機能強化で、さらなる市場拡大を図りたい考え。一方日立では、国内外問わず、さまざまなソフトウェアベンダーやSIベンダーと協業し、指静脈認証を利用したシステムを提案していくとしている。
■ URL
サン・マイクロシステムズ株式会社
http://jp.sun.com/
( 石井 一志 )
2008/05/20 15:36
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