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アルテア、フローティングライセンス方式を採用した軽快なBIソフト「HiQube」


パートナービジネス部長の中村ひろみ氏

製品概要
 アルテアエンジニアリング株式会社(アルテア)は5月27日、ビジネスインテリジェンス(BI)のプラットフォーム製品「HiQube」日本語版を発表した。

 HiQubeは、単一のアーキテクチャで階層型、リレーショナル型、多次元型の3種類のデータ管理手法に対応したBI製品。データには相関、階層などさまざまな関連性があるが、3種類に対応する独自のレポジトリ構造を内蔵することで、さまざまな関連性を維持したまま高度に分析できるのが同製品の強みという。

 SAPやMATLAB、一般的なODBCデータソース、ASCIIファイルなどからデータをインポートすることが可能。分析結果はWebブラウザ経由で閲覧することができる。集計項目に対しては、スライシング&ダイシング、ドリルダウン&ドリルスルー、アドホッククエリなどのOLAP処理が可能。25種類のグラフテンプレートを標準搭載しており、What-If分析によるシミュレーション展開も行える。

 数値データのみならず非数値型データにも対応。ブーリアン型や文字列(strings)、内部リンクや外部リンクなどを収納可能とのこと。

 製品構成は、キューブ・レポジトリ・グラフ・モデルの作成などを行う「Designer Desktop」と、Web閲覧するための「Web Viewer」の2種類。単純構成ながら、「データのインポートからダッシュボードへの出力、レポート作成・配信に至る一連のプロセスすべてを行えるオールインワンのBIツールとなっている」(パートナービジネス部長の中村ひろみ氏)。


キューブへのデータ入力例 ランキング形式データ例 レポート形式データ例

ライセンス構成シナリオ例
 軽快さも特長で、中村氏は同製品を「デスクトップ型BI」と表現。「1GBメモリのWindowsマシンで問題なく動く」と説明している。各コンポーネントの動作環境は、Windows Vista/XP/Server 2003、SUSE Linux 9/10、Red Hat Enterprise Linux 4/5。

 もう1つ特徴的なのが、同時接続ユーザー数に応じたフローティングライセンス方式を採用したライセンス体系だ。ユーザーはGrid Works Unit(GWU)という“ポイントのようなもの”を購入。これをライセンス管理サーバーにプールしておき、ユーザーがアクセスしている最中、「データモデル作成」や「Web閲覧」といった操作内容に応じてポイントを消費するイメージとなる。

 消費するポイントは、Designer Desktopを使ってデータモデル作成する場合が650GWU、Web Viewerを使ってWeb閲覧する場合が150GWU。価格はこれに準じた形で、650GWUで35万7500円/年、150GWUで8万2500円/年などとなる。例えば、650GWUを2個分購入して1300GWUとした場合、データモデル作成のみであれば同時に最大2ユーザーで行うことができるし、Web閲覧のみであれば同時に最大8ユーザーで行うことが可能。使用が終了した際に、消費していたGWUは再びプールに戻される仕組み。


1300GWUをプールした状態から1ユーザーがDesigner Desktopにアクセス。残りは650GWUとなる さらに1ユーザーがWeb閲覧を行うと、残りは500GWU さらに3ユーザーがWeb閲覧を行うと、残りは50GWU。これ以上同時に接続することは不可能

 中村氏は「できるだけ低コストで見える化を実現し、運用まで自社内で完結したいと望む企業に最適」とし、金融、製造、物流、食料品などさまざまな市場をターゲットとしていくとした。



URL
  アルテアエンジニアリング株式会社
  http://www.altairjp.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.altairjp.co.jp/NewsDetail.aspx?news_id=10076


( 川島 弘之 )
2008/05/27 17:55

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