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Adobe Acrobat 9 Pro Extended
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マーケティング本部ビジネスソリューション/Acrobatマーケティング部 フィールドマーケティングマネージャーの小圷義之氏
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アドビシステムズ株式会社は6月3日、PDF文書作成ソフトの最新版「Adobe Acrobat 9 日本語版」を発表した。発売は7月上旬の予定。また、PDF閲覧ソフト「Adobe Reader 9」の無償ダウンロード提供も7月上旬より開始する予定。
最新版では、さまざまなファイルを1つのPDFファイルに統合できる「PDFポートフォリオ」、Adobe Flashのネイティブサポート、共同作業機能の強化、といった機能強化が図られている。
PDFポートフォリオは、PDFファイルのほか、Flashムービー、Word、Excel、PowerPoint、さらにフォルダ構造まで統合する機能。同社マーケティング本部ビジネスソリューション/Acrobatマーケティング部 フィールドマーケティングマネージャーの小圷(こあくつ)義之氏は、「メールなどでファイルをやりとりする際、PDFファイルやExcelファイル、PowerPointファイルなど関連するファイルを複数添付して送るのが一般的。しかし、これではどのファイルからみればいいのかわかりづらい。PDFポートフォリオを利用すると、これらのファイルを1つのPDFにまとめて渡すことができる」と、PDFファイル1つで完結する利点を紹介。
また、PDFポートフォリオは、単にファイルを統合するだけでなく、カバーページを用意したり、サムネイルの表示方法を変更したりできるなど、リッチなユーザーインターフェイスも用意。プレゼンテーション用の資料としても利用しやすいと説明する。
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PDFポートフォリオ。PDFファイルだけでなく、さまざまな形式のファイル・フォルダを統合できる
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回転や一覧表示など、サムネイルの表示方法もさまざま
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背景画像を用意してファイルを配置することも可能
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PDFでFlashをネイティブサポートしたことにより、FlashムービーやFlashアプリケーションをPDFに埋め込むことが可能になったのも大きな変化だ。「PowerPointやWordのメニューにFlashムービーの埋め込み用のコマンドが追加されるので、手軽にムービー付きのPDFを作成できる」(小圷氏)と述べた。
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ライブコラボレーション機能。招待された側はAdobe Readerでも利用可能
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PDFの共同作業機能としては、Acrobat 8から搭載されたPDFフォーム機能を強化。「新しく用意されたフォームトラッカー機能を利用すると、回答状況をトラッキングすることが可能。これにより、誰が未回答なのか、一目で把握できる」(小圷氏)と使い勝手が向上した点を紹介。そのほか、1つのPDFファイルを最大3人で共有しながらレビューできる「ライブコラボレーション」を新たに用意。これは同社が提供するAcrobat.comというWebサービスを経由することで、同一文書を複数人でレビューできるというもの。Adobe Readerしかないユーザーであっても参加可能なのが特長となっている。
そのほか、WebサイトのPDF化機能も強化。Webページ全体あるいは一部分をPDFファイルに変換することができる。PDF化は指定したページだけでなく、階層を指定してまとめてPDF化することも可能。また、Flashが埋め込まれたWebページの場合、Flashも含めてPDF化することもできる。
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製品ごとの機能比較
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なお、新バージョンより製品構成を変更。Acrobat 3DにFlashムービー変換機能、Adobe Presenterを同梱した「Adobe Acrobat 9 Pro Extended」が新たに用意された。
価格は、「Adobe Acrobat 8 Pro Extended」が8万9565円、「Adobe Acrobat 8 Pro」が5万7540円、「Adobe Acrobat 8 Standard」が3万6540円。なお、Pro ExtendedとStandardはWindows版のみ提供される。
■ URL
アドビシステムズ株式会社
http://www.adobe.com/jp/
ニュースリリース
http://www.adobe.com/jp/aboutadobe/pressroom/pressreleases/200806/20080603_acrobat9pro.html
( 福浦 一広 )
2008/06/03 10:53
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