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全17種類へ拡張されたApplitusの新ラインアップ
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オンデマンド・アプリケーション・サービス・プロジェクト統括の狩野英樹取締役
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desknet's Lirakuの概要
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株式会社ネオジャパンは7月2日、同社が提供しているSaaS方式のサービス群「Applitus」を大幅に拡張すると発表した。同社の主力ブランド「desknet'sシリーズ」で3つ、それ以外のコラボレーションサービスで3つ、計6つのサービスを追加するとともに、既存サービスのバージョンアップ、基本プラットフォームの強化を行う。
Applitusは2006年9月に開始したサービスで、単にWebアプリケーションをSaaS型で提供するだけでなく、自由に組み合わせて自社にあったサービスを利用できる点が特徴。ネオジャパンの主力製品であるグループウェア「desknet's」を中核に、営業向けグループウェア「desknet's SSS(サザン)」、Web型顧客対応・管理システム「desknet's CAMS」、迷惑メール対策サービス「OPT Plus」、勤怠管理システム「DAIM」など、全11種類が提供されていた。今回の強化ではまず、パッケージ版がバージョンアップしたdesknet's CAMSの機能を新版「同 V2.5」相当へ強化。加えて、パッケージ版が発売された企業向けSNSサービス「desknet's SNS」のSaaS版をサービス開始する。
また、desknet'sシリーズで開始される3種類の新サービスのうち、desknet's SNSをのぞく2つは、「パッケージ版のない、SaaS専用のサービス」(オンデマンド・アプリケーション・サービス・プロジェクト統括の狩野英樹取締役)となる。その2つとは、主に中小企業向けの経理ワークフローシステム「desknet's Liraku」と、中小規模から3000名程度の大規模環境まで適応可能な稟議(りんぎ)・日報・内部統制システム「desknet's MMM(エムスリー)」の両サービス。狩野氏はこれらのSaaS専用サービスを提供する理由について、「パッケージ開発よりも速く、顧客のニーズへ迅速に対応するため」と説明する。
このうちdesknet's Lirakuは、「売上請求書の発行」「取引業者への支払い」「社員の立て替え経費精算」に特化したシステムで、従来紙で処理されていたこれらの処理を電子化することにより、経理作業の効率化を図る。もう1つのdesknet's MMMでは、日報と稟議(りんぎ)システムの連携で企業活動を可視化し、普段は見えにくい個人のコストや働きを見える化する。
また、どのサービスを利用する場合でも契約することになる基本プラットフォーム「ベーシックプラットフォームサービス」の機能も強化された。具体的には、標準メールアカウント数を100から200へ増加。あわせて、プライベート証明書の発行、共有ディスク、情報データベース「日経テレコン21」のID発行、といったオプションサービスを開始する。
価格は、ベーシックプラットフォームサービスが初期費用5万2500円、月額費用1万5750円。desknet's SNSとdesknet's Lirakuが初期費用1万500円、月額費用525円/ユーザー。desknet's MMMが初期費用1万500円、月額費用3150円/ユーザー。いずれも最低契約数は30ユーザー、最低契約期間は1年となっている。
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ApplitusServer Valueの概要
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コラボレーションサービスでは、すでに迷惑メール対策サービスとのセットで提供しているWebメール「Denbun」の単体提供を開始するほか、共有型ホスティングサービス「ApplitusServer Value」、占有型ホスティングサービス「同 Empower」もラインアップへ加えた。
ApplitusServer Valueでは1GBのWeb/メールホスティング向けの環境(容量1GB)を提供し、メールアカウント作成は無制限に行える。さらに、「共用型でありながら安定した環境を提供できる」(狩野氏)としており、ウイルス対策、SpamAssassinによる迷惑メール対策サービスも標準装備。別途、SLA保証付きの「SLAプレミアムサービス」も用意する。基本サービスの価格は、初年度8万3790円、次年度以降6万8040円。
ApplitusServer Empowerでは、占有環境を提供。システムの規模・内容に応じて最適なサイジングや二重化、バックアップなどをネオジャパンが提案するとした。また、ネオジャパンが得意とするアプリケーションのカスタマイズや個別アプリケーションの開発・運用もあわせて提供する。こちらの価格は提供サーバーのスペックや付帯するサービスなどによって変わるが、一例として、初期費用が5万2500円から、年間費用が28万1232円から。
ネオジャパンによれば、現状でも、「パッケージではdesknet'sのみの利用が多いものの、Applitusではdesknet'sと同 CAMS、同 Blogといった組み合わせでの利用も多い」(狩野氏)とのことで、こうしたアプリケーションの数をそろえることで、ユーザーに対して複数のサービス利用を促したい狙いがある。さらにはdesknet'sを核に、企業情報を可視化するツールとしての、広い意味でのビジネスプラットフォームを確立していきたい考えで、今回も「ERPのちょっと手前」(狩野氏)に位置するdesknet's MMM/Lirakuをラインアップ。今後も、この方針のもとに、さまざまなサービスを拡充していく予定になっており、年内に20種類以上への拡張を計画している。
■ URL
株式会社ネオジャパン
http://www.neo.co.jp/
プレスリリース
http://www.neo.co.jp/news/080702.html
■ 関連記事
・ ネオジャパン、カスタマイズも可能なオンデマンドサービス「Applitus」(2006/09/14)
( 石井 一志 )
2008/07/02 15:51
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