|
Oracle GRC Managerで追加されたコントロールの絞り込み機能
|
|
製品戦略統括本部 シニアマネジャー 公認内部監査人の安池俊博氏
|
|
Oracle GRC Intelligenceでは、GRC情報の一元的な可視化を提供する
|
日本オラクル株式会社は8月5日、企業のガバナンス、リスク管理、コンプライアンス(GRC)を支援するアプリケーション製品群「Oracle GRC Suite」を強化すると発表した。リスクデータベースアプリケーション「Oracle GRC Manager」の機能を強化するほか、リスク管理ダッシュボード「Oracle GRC Intelligence」を追加し、同日より提供を開始する。価格は、最小構成で約2000万円から。
Oracle GRC Suiteは、企業のリスク管理とコンプライアンス対応などを支援するアプリケーションスイート。内部統制の運用状況を一元管理するOracle GRC Manager、可視化とレポートの機能を提供するOracle GRC Intelligence、アクセス権限管理などをつかさどる「Oracle GRC Controls」といったコンポーネントからなり、企業の内部統制における運用管理の効率化と、ERM(エンタープライズリスク管理)を実現するという。
今回はこれらのうち、Oracle GRC Managerの機能を大幅に強化した。言語が中国語の方言を含む11言語に対応したほか、複数言語での利用に配慮したカスタマイズ機能を追加。さらに国内企業からの要望に応え、監査範囲の絞り込み(Scoping)機能、コントロールの絞り込み機能が追加された。これによって、監査範囲の流動的な変更にも対応でき、監査範囲の見直しがあっても、素早く変更を行える。特にコントロールの絞り込みについては、監査コストの抑制という面で重要とのことで、製品戦略統括本部 シニアマネジャー 公認内部監査人の安池俊博氏は、ExcelなどのスプレッドシートでRCM(リスクコントロールマトリックス)を作っている企業が大半だという点を指摘。「膨大なコントロール数をかかえている企業があるが、ずっとこれを抱えていくと監査コストも膨大になる。Oracle GRC Suiteでは、(Excelシートからの切り替えで)コントロール数の削減を支援する」と述べた。
さらに、今回より追加されたOracle GRC Intelligenceでは、全体的なGRC情報の可視化機能を提供する。具体的には、Oracle GRC Managerと連携して、全社的なGRC情報のダッシュボードを提供。ここから、コントロール状況やテストの進ちょくといった詳細な情報までをドリルダウンして参照したり、レポートを作成したり、といったことができるようになる。また、提供するダッシュボード画面については、各担当者の役割に応じてカスタマイズでき、適切な人に適切な情報を提供可能。レポート機能も、あらかじめ用意された標準レポートに加えて、ユーザー独自のレポートを作成・分析できるので、各企業の実情にあわせた導入を行えるとのこと。
なお、安池氏は一般的な日本版SOX法対応ツールとの違いについて、コントロール数削減を支援可能な点を挙げたほか、「この先、抜本的にリスクを低減させるということになると、業務プロセスを含めて変えていく必要がある。Oracle GRC Suiteでは、その一部機能まで備え、トータルに支援できる点が異なる」と説明している。
■ URL
日本オラクル株式会社
http://www.oracle.co.jp/
ニュースリリース
http://www.oracle.co.jp/news_owa/NEWS/news.news_detail?p_news_code=1893
( 石井 一志 )
2008/08/05 17:12
|