エンバカデロ・テクノロジーズ合同会社(以下、エンバカデロ)は8月26日、Windows向け開発環境の新版「Delphi 2009」「C++Builder 2009」を発表した。米Embarcadero Technologiesによる米CodeGearの買収後、初のメジャーバージョンアップとなる。出荷開始は9月18日の予定。
DelphiとC++Builderはいずれも、WindowsベースのRAD(Rapid Application Development)ツール。国内ではボーランドのCodeGear事業本部より提供されていたが、今回の買収に伴い、エンバカデロからの提供に変更される。
新版では、IDE、コンパイラ、フレームワーク、ランタイムがすべてUnicodeに対応し、ANSIデータとUnicodeのシームレスな利用をサポートした。また、新しいVCL(Visual Component Library)コンポーネントを搭載。Office 2007から採用されたリボンをはじめとする、新しいWindowsのルック&フィールに対応している。さらに、RADテクノロジーを用いた多層データベースアプリケーションアーキテクチャ「DataSnap」により、コンポーネントベースのデータベースアプリケーション開発を行えるとのこと。
これらに加えてDelphiでは、ジェネリックスや無名メソッドなど、Delphiが持つ言語機能を強化し、開発効率の向上を実現。一方のC++Buildeでは、新しい言語標準「C++0x」などもサポートしたとしている。
なおDelphi 2009とC++Builder 2009は、エンバカデロがもともと持っていたデータベース関連製品「DatabaseGear」と旧CodeGear製品のメリットを単一製品で利用できる、最初の製品になるとのこと。具体的には、Delphi 2009 ArchitectとC++Builder 2009 ArchitectにER/Studio Developer Editionが搭載され、データベースアプリケーションの設計と構築を包括的にサポートするという。
価格は、Delphi 2009、C++Builder 2009とも、Professional版が10万2900円、Enterprise版が25万2000円、Architect版が44万1000円。両製品のバンドルパッケージも用意されており、Professional版が13万4400円、Enterprise版が29万4000円、Architect版が50万4000円となっている。
■ URL
エンバカデロ・テクノロジーズ合同会社
http://www.codegear.com/jp/
プレスリリース
http://www.codegear.com/jp/article/38585/
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