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日本ビジネスオブジェクツ、中堅企業向けBIスイートとレポーティングツールの最新版


BusinessObjects BI製品ポートフォリオ
 日本ビジネスオブジェクツ株式会社は8月28日、中堅企業における意志決定ニーズに対応するソリューションとして、中堅企業向けビジネスインテリジェンス(BI)プロダクトスイートの最新版「BusinessObjects Edge 3.0」と、レポーティングツールプラットフォームの最新版「Crystal Reports Server 2008」を本日より出荷開始すると発表した。

 BusinessObjects Edge 3.0は、従来の中堅市場向けBIプロダクトスイートを強化し、中堅企業向けに必要な機能を組み合わせたエンドツーエンドのBIプラットフォームを提供する。Crystal Reports Server 2008は、デザイン性の高いレポートを効率よく作成するレポーティングソリューション「Crystal Reports」をベースにしつつ、さらなる簡易化・高機能化を図ったレポーティングプラットフォーム。両ソリューションとも、組織内で価値があり、信用できる情報だけを意志決定者が把握できるようにすることで、中小企業の適切な意志決定を支援する。


マーケティング部ディレクターの山本哲也氏

プロダクトマーケティング部マネージャーの久保良太氏
 マーケティング部ディレクターの山本哲也氏は、「当社では、中堅企業向けBIソリューションとして、昨年からBusinessObjects Edgeシリーズを展開しているが、今年に入って需要が本格化し、現在までに国内で50本以上の販売実績をあげている。また、レポーティングソリューションのCrystal Reports 2008も発売から半年で4割が新バージョンに移行するなど市場に浸透しつつあり、中堅企業向けビジネスが好調に推移している。こうした背景の中、今回、中堅企業によりフォーカスした新ソリューションを投入することで、さらなる市場拡大を目指していく」としている。

 BusinessObjects Edge 3.0の特徴について、プロダクトマーケティング部マネージャーの久保良太氏は、「データ統合から自由分析、連結、予算管理までカバーする本格的なBI機能を備えながら、中堅企業にも導入しやすいよう手頃な価格帯に設定した。とくに自由分析では、エンドユーザーが自由に情報を取得、分析、共有できる機能を備えており、新機能として、以前実行した結果に対して変更があった値をハイライト表示する変更箇所の追跡機能などを搭載している。また、わかりやすく優れたダッシュボードを簡単に作成できる機能も提供する」と説明した。

 このほか、自由分析やダッシュボードの作成に必要なデータ移行/統合を容易に実現する高性能ETLツールを搭載。今回新たに、アプリケーションパッケージからのデータ抽出用テンプレート、およびデータ補正と補正すべき情報の検知をトータルに行うデータ品質ソリューションを提供する。さらに、Excelベースのインターフェイスにより、予算管理、フォーキャストをシステム化することも可能となっている。

 BusinessObjects Edge 3.0では、「スタンダード」、「プロフェッショナル」、そして今後提供予定の「プランニング」の3つエディションを用意しており、売上高100億円規模、従業員300人以上の中堅企業をターゲットに、大企業のグループ会社、および企業における部門内での利用を見込んでいる。


BusinessObjects Edge 3.0による変更箇所の追跡機能 BusinessObjects Edge 3.0のダッシュボード機能 BusinessObjects Edge 3.0ではデータ移行/統合を容易に実現

Crystal Reports Server 2008のアーキテクチャ
 Crystal Reports Server 2008の特徴としては、レポート作成者がより高度にフォーマットされた経営情報を作成し、Web、電子メール、企業ポータルやMicrosoft Officeを通じて、企業内のユーザーやパートナー、サプライヤー、顧客に情報発信することが可能となる。

 具体的には、直感的なGUIによるセントラル管理ツールを提供し、各種レポートからサーバー管理、データベースレポジトリのアクセス管理まで、システム全体を管理することができる。セキュリティについても、フォルダレベル、オブジェクトレベルでの詳細なセキュリティ設定が可能となっている。また、Crystal Reports Serverによって管理されている最新データをMicrosoft Officeに埋め込むことができるほか、レポート内のソート、フィルタ機能やレポート上でのディスカッション機能などを提供。さらに、特定のスケジュールに基づき、指定した形式でレポートを生成、配信できる機能も備えている。

 すでにCrystal Reportsでレポートを開発しているユーザーを始め、中堅から中小、大企業まで、レポーティングソリューションが必要なすべての顧客をターゲットにしている。


 なお、両ソリューションは、顧客のビジネス要件の拡大にあわせて、スムーズに移行が行えるよう同一のプラットフォームテクノロジー上に構築されている。さらに、SAP環境への接続性と統合性も備えており、SAPユーザーにも積極的に拡販展開していく考え。同社では、BusinessObjects EdgeシリーズとCrystal Reports Server 2008をあわせて、今年度250社への販売を目標としている。

 税別価格は、BusinessObjects Edge 3.0が5CAL(同時アクセスライセンス)で280万円から。Crystal Reports Server 2008が5NUL(指名ユーザーライセンス)で42万7000円から。BusinessObjects Edge 3.0については、ソフトウェア、ハードウェア、導入コンサルティング、トレーニングをすべてセットした本格的BIスモールスタートパッケージをパートナーから提供する。価格は1000万円からで、SAP連携などのデータ移行ソリューションを含むパッケージは1500万円からとなる。一方、Crystal Reports Server 2008では、9月1日からパートナー企業の株式会社エージーテックが期間限定キャンペーンを実施する予定。



URL
  日本ビジネスオブジェクツ株式会社
  http://japan.businessobjects.com/


( 唐沢 正和 )
2008/08/28 16:43

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