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SAPジャパン、企業目標・業務の優先度を従業員と共有できる経営戦略管理製品


バイスプレジデントGRC/EPM事業開発本部 本部長の桐井健之氏

目標を実現するためのタスクの相関図
 SAPジャパン株式会社は9月30日、経営戦略管理ソリューション「SAP Strategy Management 7.0」日本語版を発表した。10月1日より提供を開始する。

 SAP Strategy Managementは、2007年に独SAPが買収した旧Pilot Software社の製品で、企業の目標管理、業務の優先度、従業員のパフォーマンス管理などが行える。同社バイスプレジデントGRC/EPM事業開発本部 本部長の桐井健之氏は、「企業にとって、戦略と実行のギャップを埋めるという課題は、古くて新しいもの。欧米企業では多人種構成に対応するため、早くから仕組み化を進めているが、日本市場では同じ価値観が通じるということもあり、日本企業の反応は低い分野」と紹介。「従業員の大半は、企業の戦略が自分自身にどのように影響するのかを理解していない。目標管理を行っていても、管理職の主観により評価が定まるなど、既存システムでは十分に手助けできていなかった」と指摘する。

 今回発表されたSAP Strategy Managementについて、桐井氏は「企業のリスクを加味しながら、業績の最適化を実現することが可能。また、個人・チームといった単位で、優先度を把握することができる。そのほか、システム化・視覚化によって、それぞれの従業員が説明責任を果たすことにも利用できる」と、紹介する。

 従業員ごとに用意されたページにアクセスすると、自分がすべきことが一覧表示されており、ここから何を実行すればいいかを一目で把握することができる。また、企業が掲げた大目標などを図示化したり、その目標をクリックすることで個別目標などをドリルダウン表示したりすることもできる。そのほか、目標を実現するためのタスクの相関図、重要度と緊急度を元にした優先順位のマトリックス表示、設定された業種ごとのスコアカード表示、といった機能も用意されている。

 同社では、既存のSAP ERPユーザー・Business Objectsユーザーのほか、KPIマネジメントの効率化を検討している企業などを主なターゲットとしている。「販売するにあたり、既存パートナーに対する情報提供・導入支援を行うほか、業務コンサルティングとソリューション導入コンサルティングを同時に提供できるビジネスパートナーなど、新たなパートナー開拓も行っていく」(桐井氏)とした。



URL
  SAPジャパン株式会社
  http://www.sap.com/japan/
  プレスリリース
  http://www.sap.com/japan/about/press/press.epx?pressid=10168


( 福浦 一広 )
2008/09/30 13:45

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