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XenServer 5の特長
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マーケティング本部 本部長の山中理恵氏
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シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社は10月14日、サーバー仮想化ソフトの最新版「Citrix XenServer 5」を発表した。同日より受注を開始する。
XenServerは、2007年10月に買収したXenSourceのサーバー仮想化ソフト。4月に同社製品として出荷されており、半年でメジャーバージョンアップが行われたことになる。同社マーケティング本部 本部長の山中理恵氏は、「買収後のビジネスは好調で、四半期ごとに売上が倍増している。リセラーも10倍にまで拡大している」と、買収による同社販売網を活用することで、順調に販売が進んでいることを紹介。「サーバー仮想化の適用範囲も、Webアプリケーションといった使い方からミッションクリティカルなアプリケーション分野での利用にまで拡大しつつある。Xenもこうした分野に対応できるよう、早急にキャッチアップする必要がある」と述べた。
最新版では、エンタープライズクラスでの利用に対応できるよう、HA分野を強化。「最新版では、Marathon Technologiesと共同開発したフェイルオーバー機能を標準搭載した。これにより、仮想マシンに障害が発生した場合に、仮想マシンを自動的に再起動したり、ハードウェアそのものに障害が発生した場合、別のハードウェア上で仮想マシンを起動することが可能になった」(マーケティング本部 プロダクトマーケティングの竹内裕治氏)と紹介。これらにより、物理マシンに障害が発生しても、約1分程度で復旧できるようになった。
また、仮想マシンのステータスを手軽に把握できる機能としてXenSearchを新たに用意。各仮想マシンの属性に応じて並べ替えたり、グループ分けを行うことが可能。タグ付け機能も用意されており、タグ別に検索することも可能となっている。そのほか、物理サーバーから仮想サーバーへの移行ツールとしてXenConvertも新たに用意されている。
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仮想マシンごとにHAの設定が可能。対応ハードウェア数も表示されているのがわかりやすい
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XenSearchの検索結果。OSごとにグループ化して表示することもできる
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エディションごとに提供される機能
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製品ラインアップは、シングルサーバー向けの無償版「Express Edition」、複数サーバーでの展開に適した「Standard Edition」、XenMotionやリソースプール機能を用意した大規模環境向けの「Enterprise Edition」、プロビジョニング機能を含むすべての機能に対応した最上位版「Platinum Edition」の4つを用意。なお、最新版よりExpress Editionでもうけられていたメモリ上限が撤廃されている。
XenServer 5の価格は、Express Editionが無償、Standard Editionが16万8300円(サーバーあたり)、Enterprise Editionが56万1000円(サーバーあたり)、Platinum Editionが93万5000円(サーバーあたり)。
あわせて発表されたCitrix Provisioning Server 5は、OSおよびアプリケーションのイメージをテンプレート化し、ネットワーク経由でオンデマンドに一括展開する製品。最新版では、ファーム内にサイト・デバイスといった単位でグループ化し、それぞれの階層構造単位で管理権限を付与できるようになっている。価格は、デスクトップ端末向けのProvisioning Server for Datacenters 5.0が18万7000円(ターゲットサーバーあたり)、サーバー向けのProvisioning Server for Desktops 5.0が2万8050円(ターゲットデバイスあたり)。
■ URL
シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社
http://www.citrix.co.jp/
ニュースリリース
http://www.citrix.co.jp/company/press/releases/20081014_01.html
( 福浦 一広 )
2008/10/14 17:58
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