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アイログ、最適な在庫計画策定を支援する業務アプリケーション2製品


テクニカルチームマネージャーの小野木真理氏
 アイログ株式会社は10月17日、在庫管理ソフトウェア「ILOG Inventory Analyst 7.0」と「ILOG Product Flow Optimizer 7.0」を発表した。いずれも、同日より販売を開始する。

 新製品のうちILOG Inventory Analyst 7.0は、在庫の持ち方を最適化するためのソフトウェア。企業の現状から在庫配置計画を分析し、各拠点・事業所に最適な在庫量を算出することができる。テクニカルチームマネージャーの小野木真理氏は、「在庫の持ち方を考えたときに、各拠点について必要な在庫を考えるのではなく、サプライチェーンすべての流れを考えて、在庫を最適化する。その上で、お客さまへ迅速に製品を届けることとのバランスを考慮し、各拠点・倉庫における安全在庫はどの程度が適切かを導き出せる」と、この製品の価値を説明する。

 分析のベースになる技術には、最適化アプリケーション用コアエンジン「ILOG CPLEX」を利用。インターフェイスはWebベースで、Excelとの連携もサポートするため、入力作業時の負荷を軽減できる。また、シナリオの比較分析が可能なほか、算出したデータから表やチャートを容易に生成できる機能も備えた。


入力画面 シナリオの比較が可能 最適化後の在庫配置

代表取締役ゼネラルマネージャーの和多田茂氏
 一方のILOG Product Flow Optimizer 7.0は、最適な物流ルートを選定するためのソフトウェア。大規模なサプライチェーンを展開する流通・小売業では、顧客へ製品を届けるルートが複数存在するほか、膨大な製品数を抱えており、製品に応じた最適なルートを選定することが、とても難しくなっている。ILOG Product Flow Optimizer 7.0はこうした企業のニーズに応えるもので、物流コストと在庫コストのトレードオフなどを効果的に分析できるという。小野木氏は、「通常の物流ルートで送った方がいいのか、末端の倉庫に在庫を持っているのがいいのか、末端の物流を経由せずに中央から直接お客さまへ送った方がいいのか、などを分析する。いわば、視点の違いをサポートする製品だ」と説明している。

 価格は、両製品とも1370万円から。ビジネスコンサルティングを手掛けるパートナーなどと協力して、製造業や物流・流通・小売業などを対象に販売する計画だが、高価な製品であるため、上場企業以上の大企業を中心に展開するという。「世界をリードする製造業、アジアに展開する日系企業などにビジネスチャンスがある。また、複雑な物流ネットワークを持つ食品や製薬といった業種も狙いたい」(代表取締役ゼネラルマネージャーの和多田茂氏)。同社では、初年度に5社の受注を目標としている。


最適化後の物流ルート 在庫・物流コストのまとめ


URL
  アイログ株式会社
  http://www.ilog.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.ilog.co.jp/about/pressrelease/20081017.html


( 石井 一志 )
2008/10/17 14:28

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