日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は11月5日、顧客の低炭素化を目的としたビジネスモデル・業務プロセスの変革を、戦略策定から実装まで包括的に支援するビジネス・ソリューション体系を発表した。
これは、金融・製造・流通などの各業界における19業種のビジネスを約1000の業務プロセスに切り分け、プロセスごとに抽出・分析した環境課題を解決する50のソリューションを、「業種別」「課題別」「業務エリア別」の観点から体系化したもの。
日本IBMでは、「顧客の低炭素化への取り組みについて、全社的なビジョン策定から業務単位での施策実施までを支援。同時に業務の観点から低炭素化を検討するため、業務そのものを見直すことができるほか、優先的に低炭素化を実施すべき業務を抽出できるため、これから環境対策を始める顧客も無理のない施策を立案できる」としている。
業種別には「製造業」「金融業」「公共」「流通業」「通信」、課題別には「ビジネス戦略立案」「投資計画/ROI向上」「管理プロセス構築」「CO2消費の把握」「CO2削減の実施」「新しい法制度対応」「規制化学物質対応」、業務エリア別には「環境経営戦略立案」「環境管理の仕組み」「環境配慮型製品の企画・設計業務」「環境配慮型の調達」「環境配慮型の製造」「環境配慮型の流通」「環境配慮型のサービス・廃棄」「環境配慮型のオフィス・事務」「法制度への対応 社会インフラ」に分類。
例えば、課題別のCO2消費の把握に分類している「カーボンマネジメント・ソリューション」では、効率化やコスト削減、品質向上などを目的に綿密な業務分析を行うビジネス・ストラテジー「Lean Sigma」と、30年以上にわたる環境保護の経験を融合した「Green Sigma」の手法により、二酸化炭素の排出量を可視化・管理する手法とツールを提供するという。
日本IBMでは、データセンターやサーバーの省電力化を目指して2007年から展開している「Project Big Green」の取り組みに加え、10月には専任組織「グリーン・イノベーション事業推進」を設置している。これらの活動と並行して、顧客への具体的な支援を行っていく方針。
■ URL
日本アイ・ビー・エム株式会社
http://www.ibm.com/jp/
プレスリリース
http://www-06.ibm.com/jp/press/2008/11/0501.html
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( 川島 弘之 )
2008/11/05 18:21
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