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富士通、FormulaやExcelフォームに対応したXBRLミドルウェア新版
同社ソフトウェア事業本部 アプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部 事業部長の藤井泰氏
XBRL標準化活動のほか、ミドルウェア・サービスの提供、自社内システムでの先行導入など積極的に活動している
富士通株式会社は11月20日、XBRL(eXtensible Business Reporting Language)に対応したミドルウェアの最新版「Interstage XWand V10」を発表した。同日よりグローバルでの販売を開始する。
XBRLは、各種財務報告用の情報を作成・流通・利用できるようにXMLにより標準化されたXMLベースの言語。金融庁の有価証券報告書などの電子開示システムである「EDINET」や、東京証券取引所の企業情報の適時開示情報システムである「TDnet」で採用されており、上場企業は財務情報公開でXBRLの利用が義務づけられている。
XWandは、このXBRLに対応したミドルウェア。同社ソフトウェア事業本部 アプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部 事業部長の藤井泰氏は、「富士通は、XBRLの標準化組織であるXBRL Internationalの運営に参加するなど、初期の段階から積極的に取り組んでいる。その活動のひとつとして、XBRL対応ミドルウェアのXWandを2003年からグローバルで販売しており、これまでに23カ国で導入されている」と説明。
Interstage XWand V10の特長
最新版では、利用者の広がりに対応できるよう機能を強化。まず、XBRLデータの作成を容易にするために、Excelを入力フォームとして利用できる機能を新たに用意。XBRLの各項目を事前に定義したExcelファイルを作成することで、経理・財務担当者はXBRLの専門知識なしで財務情報を入力できるようになる。
また、XBRLの財務項目間の計算式を記述するための仕様である「Formula 1.0」をサポート。Formulaは財務項目の値の誤り検出などで利用される仕様で、監督・規制機関と提出企業双方で検証ルールを共有することで、事前に検証が行えるのが特長。これにより、提出した内容を何度も修正する必要がなくなるため、提出・修正の時間とコストの削減が可能になる。
そのほか、既存の分析システムでXBRLを利用できるデータマッピング機能を用意。これまでは、HTML・PDFで作成された財務報告書を分析システムに手作業で転記していたが、XBRLデータをCSV形式に変換できるため、手作業で転記することなく既存システムで利用できる。
ExcelファイルをXBRLに変換する機能を用意。対応するファイル形式はExcel 2003まで
Formula 1.0で記述された検証ルールを共有化できるため、修正・再提出を大幅に削減できる
データマッピング機能により、既存システムでのデータ利用が容易になる
XBRLアプリケーション開発用の「Interstage XWand Developer V10」、サーバーでの運用に対応した「Interstage XWand Server Runtime V10」、スタンドアローンやクライアント環境での運用に対応した「Interstage XWand Personal Runtime V10」の3製品を用意。価格は、Interstage XWand Developer V10が50万円(税別)、Interstage XWand Personal Runtime V10が22万円(税別)、Interstage XWand Server Runtime V10が500万円(税別)から。
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URL
富士通株式会社
http://jp.fujitsu.com/
プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2008/11/20.html
( 福浦 一広 )
2008/11/20 13:55
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