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Windows上にLinuxをエミュレートしてシンクライアント化する「vROM」


 有限会社クラムワークスは11月28日、PCをシンクライアント化するソフト「vROM - Thin Client on Windows(以下、vROM)」を発表した。同日より販売開始。価格は7980円/ユーザー。

 vROMは、Windows上でPCエミュレータ「QEMU」を実行、その上でLinuxを起動して、シンクライアントとして利用するソフト。Windowsから独立したLinuxを仮想的に2台目のPCとして使うことにより、情報漏えいやウイルス感染のリスクを回避することができる。

 Linuxが使用するHDDは、PCエミュレータによってリードオンリー化される。仮想Linuxからアクセスモードを変更することはできないため、万一OSを乗っ取られることがあっても、システムファイルや設定を書き替えられる危険性はないという。Linuxから書き込みが必要な場合は、付属の設定ツール「vROM Admin」を使うと可能になる。

 また、LinuxからはWindowsのファイルシステムはまったく見えないため、Windows上の文書がLinuxを経由して外部流出する危険性がなく、反対にマルウェアがLinux経由でWindowsに感染する心配もない。

 さらに付属の「vROM Web」ブラウザはキャッシュやCookieをLinux上のメモリに保存するため、仮想PCの終了と同時に消滅。再度vROMを実行するとクリーンな環境で立ち上がり、不要な履歴を残さない。

 仮想環境を構築するvROMは、「VNC(Virtual Network Computing)」「RDP(Remote Desktop Protocol)」「ICA(Independent Computing Architecture)」の3種類のSBC(Server Based Computing)環境に対応。これらを利用して別のWindows PCにリモートログオンすることが可能。付属の「vROM Term(ターミナルエミュレータ)」を使えば、Linux/UNIXサーバーへのリモート接続も行える。



URL
  有限会社クラムワークス
  http://www.cramworks.com/
  vROM - Thin Client on Windows
  http://www.cramworks.com/prod/vrom/index.html


( 川島 弘之 )
2008/11/28 11:57

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