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マイクロソフト、導入時間10分の1、最大300名まで使えるサーバースイート

中堅向けの「EBS 2008」、中小向けの「SBS 2008」

製品発表会には、パートナー各社の代表も出席。左からデル執行役員アドバンスト・システムズ・グループ本部長の町田栄作氏、日本IBM システム製品事業 理事 システムx事業部長の諸富健二氏、マイクロソフト執行役 常務 ビジネス&マーケティング担当の佐分利ユージン氏、日本HP エンタープライズストレージ・サーバ事業統括 ISSビジネス本部 本部長の橘一徳氏、JBCC 取締役上級執行役員 ERP事業担当の市川国昭氏
 マイクロソフト株式会社は12月18日、中堅・中小企業向け統合サーバーソリューション「Windows Essential Business Server 2008(以下、EBS 2008)」「Windows Small Business Server 2008(以下、SBS 2008)」の日本語版を発表した。EBS 2008は同日より、SBS 2008は2009年1月1日よりボリュームライセンスでの提供を開始する。

 EBS 2008およびSBS 2008は、Windows Server 2008をベースに、メールサーバーやデータベース、セキュリティ、システム管理などの機能をパッケージ化したサーバースイート製品。EBS 2008は、従業員数300名およびPC台数が300台以下の中堅企業を対象としている。一方のSBS 2008は、従業員数75名およびPC台数が75台以下の中小企業を対象としている。

 どちらの製品も、低価格・簡単管理・生産性向上を特長としている。単体製品を組み合わせて購入した場合と比べると、EBS 2008で約25%、SBS 2008で約35%、ライセンス価格が低くなっている。インストールもウィザードベースで行え、単体製品では130ステップ必要なのに対して、30ステップで完了。導入時間で見ると、約10分の1まで短縮できる。管理面では、直感的に利用可能な管理コンソールを用意。システム状態の確認のほか、セキュリティ、サーバー・クライアントの管理、ユーザー管理、ライセンス管理などが行える。個別サーバーの設定に関しては、Windows Server 2008で新たに採用されたRemote Appを用いた管理ツールから詳細な設定などが行える。そのほか、Outlookと組み合わせて使えるため、既存のリソースをさらに活用できるとしている。


EBS 2008に用意されている管理コンソール。各機能がタブ形式で表示されており、基本的な管理が行える 管理コンソールから各製品の管理ツールを呼び出すことも可能

 EBS 2008は、StandardとPremiumの2つのエディションを用意。EBS 2008 Standardは、64ビットのWindows Server 2008 Standard、Exchange Server 2007 Standard Edition、System Center Essentials 2007、Forefront Security for Exchange Server、Forefront Threat Management Gateway, Medium Business Editionで構成される。EBS 2008 Premiumは、EBS 2008 Standardに加えて、SQL Server 2008 Standardが用意されている。

 SBS 2008も、StandardとPremiumの2つのエディションを用意。SBS 2008 Standardは、64ビットのWindows Server 2008 Standard、Exchange Server 2007 Standard Edition、SharePoint Services 3.0 SP1、Windows Server Update Services 3.0 SP1、Forefront Security for Exchange Serverで構成される。SBS 2008 Premiumは、SBS 2008 Standardに加えて、SQL Server 2008 Standard for Small Businessが用意されている。


EBS 2008の構成内容。管理用サーバーのほか、メッセージングサーバー、セキュリティサーバー、データベースサーバー(Premiumのみ)の4台で構成される SBS 2008の構成内容。Premiumのみデータベースサーバーが用意されている

 ボリュームライセンス(Open Business)の参考価格は、EBS 2008 Standardが97万5000円、EBS 2008 Premiumが120万円、SBS 2008 Standardが20万9000円(5CAL付き)、SBS 2008 Premiumが32万円(5CAL付き)。


マイクロソフト執行役 常務 ビジネス&マーケティング担当の佐分利ユージン氏
 同社執行役 常務 ビジネス&マーケティング担当の佐分利ユージン氏は、「企業にとっても最も重要な資産は人というのがマイクロソフトのビジョン。特に厳しい経済環境の今こそ一層この考えが強まっている。特に回復基調となったときの業績には、こうした厳しい環境のときの取り組みが大きな影響を与えるわけで、ITへの投資・戦略の重要性は増している」と、厳しいときこそ戦略的なIT投資が有効であると強調。「今回発表したEBSとSBSは、中堅・中小企業にとって導入コスト面でも有利な製品。また、専任管理者が不在の企業にとっては、容易な管理性も大きなメリットになる」と、中堅・中小企業にとって必要な機能を低価格で提供する製品であると述べた。



URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/
  プレスリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3603

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  ・ 中小企業向けサーバースイート「EBS 2008」「SBS 2008」を見る(2008/11/14)


( 福浦 一広 )
2008/12/18 16:20

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