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日本オラクル、ネットワーク経由で提供する新研修サービス

オラクルユニバーシティの09年度前期事業概況も発表

執行役員 オラクルユニバーシティ本部長の岩田健一氏
 日本オラクル株式会社は2月4日、各種研修や「ORACLE MASTER」認定資格などの教育事業を展開するオラクルユニバーシティの新研修サービスとして、「Oracle Live Virtual Class(Oracle LVC)」を4月28日より開始すると発表した。あわせて、オラクルユニバーシティの2009年度前期(2008年6月~11月)の事業概況と、新研修サービスを含めた今後の施策についても説明した。

 まず、2009年度前期の事業概況について執行役員 オラクルユニバーシティ本部長の岩田健一氏は、「オラクルユニバーシティでは、2009年度のキーシナリオとして、Edge Applicationsへの人材育成促進、SOAを中核にフルスタックでの研修提供、そしてDBAの価値と改革、という3点を掲げて事業展開している。2009年度前期は、このキーシナリオをベースに堅調に事業が推移し、売上高は前年同期比12.1%増の13億8900万円を達成した」と述べた。

 具体的な取り組みとして、「Edge Applicationsへの人材育成促進」では、グローバルの専門講師を招き、迅速に学習機会を提供することで、100人以上のEdge Applications製品の導入技術者を育成。また、ユーザー教育(UAS:User Adoption Service)によって、システムの早期定着を推進した。「SOAを中核にフルスタックでの研修提供」については、SOAの研修コースと資格ラインアップを拡充。旧BEA研修14コースをトレーニングキャンパス青山で開始したほか、WebLogic Server開発者向け/管理者向けの2資格を、ORACLE MASTER Expert資格として試験を開始した。「DBAの価値と改革」では、上位研修コースとしてOracle Database 11g対応コースを開始するとともに、ORACLE MASTER 11g試験を拡充した。


2009年度のキーシナリオ 2009年度前期の実績

Oracle Live Virtual Classの概要

Oracle Live Virtual Classのデモ画面
 今後の施策としては、全社的なグリーンITへの取り組みに合わせ、電子ファイル版のコーステキスト「eKit」を順次提供し、ペーパーレス化を推進するとともに、今回新たに発表した研修サービス「Oracle LVC」を積極展開していく方針。

 「eKit」は、集合研修で使用するテキストを、現在の紙媒体からPDF形式で提供するもの。研修コースに登録した顧客は、コース開始7日前から「eKit」をダウンロードできるため、事前学習も可能となる。また、検索機能やブックマークを活用することで、学習効率も向上できる。

 「Oracle LVC」は、技術者がネットワークを通じて仮想的に集合型研修に参加できる新サービス。オンライン会議システムを活用し、受講者はネットワークを経由して会社や自宅からでも生でオラクルの技術研修に参加することができる。質疑応答や演習など双方向のコミュニケーションも可能で、通常の集合型研修と同等の内容と品質を提供。履修達成度も同一となっている。

 これによって、受講時間や受講場所の制限を最小限に抑え、遠隔地の技術者や多忙な技術者の各個人のニーズに合わせた研修受講と技術習得の機会を拡充する。また、インターネットにアクセスできる環境であれば、どこにいても参加できるため、研修参加にかかる移動時間やコストの削減も支援する。

 新サービスについて岩田氏は、「私が以前担当していたオラクルダイレクトでは、インターネットで月間80回の無料セミナーを実施していたが、このセミナーには月間9000人の参加者があり、インターネットでの研修にも大きなニーズがあると感じている。とくに、今回の研修対象である技術者は、出向先に常駐して仕事をしている場合も多く、勉強やトレーニングは自宅に戻ってから、主に土・日に行っているケースが多い。こうした技術者たちに、インターネットによる新たな研修サービスを活用して欲しい」としている。

 4月から提供するコースは、オラクルのデータベース製品、ミドルウェア製品と業務アプリケーションに関わるもので全50種類を用意。サービスの申し込みは、本日より開始する。受講者は、日本オラクルから案内されたURLにアクセスすることで、講義の聴講、プレゼンテーション資料の閲覧、チャットによる質疑応答や実機での演習など、集合型研修と同等のサービスを受けられる。また、グローバルで先行して提供している英語による研修コースも受講可能となっている。

 提供コースと価格は、「Oracle Database 11g:新機能概要セミナー(1日間)」が6万9300円、「実例から学ぶ!バックアップ・リカバリ(1日間)」が6万9300円、「Oracle Database 10g/11g:SQLチューニングワークショップ(3日間)」が20万7900円、「WebLogic Server 9/10によるシステム管理 I(3日間)」が20万7900円、「Oracle E-Business Suite Release 12 統合会計系機能概要(1日間)」が8万6625円、「Oracle CRM on Demand 管理エッセンシャル(4日間)」が34万6500円など。



URL
  日本オラクル株式会社
  http://www.oracle.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.oracle.co.jp/news_owa/NEWS/news.news_detail?p_news_code=1968


( 唐沢 正和 )
2009/02/04 18:28

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