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ロイヤリティ管理機能
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セールスコンサルティング統括本部 CRM SC本部 部長の松瀬圭介氏
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日本オラクル株式会社は2月5日、CRMアプリケーションの新版「Siebel CRM 8.1.1」を発表した。同日より提供を開始する。
日本オラクルでは単体製品のCRMアプリケーションとして、オンプレミス型「Siebel CRM」とSaaS型「Oracle CRM on Demand」の2つの製品系統を持っているが、今回はオンプレミス型の製品を強化した。大きな特徴としては、顧客ロイヤリティの管理機能を強化した点が挙げられるという。企業では現在、ポイントサービスなどのさまざまな仕掛けを用意して、顧客に継続利用してもらえるように知恵を絞っている。それは、「リピートカスタマが一番収益をもたらしてくれている」(セールスコンサルティング統括本部 CRM SC本部 部長の松瀬圭介氏)からだという。
そこで日本オラクルでも、こうしたロイヤリティ管理の機能をセールスやマーケティングなどと並ぶ柱の機能として位置付け、収益の源泉となる顧客を囲い込むための仕組みを提供してきた。今回はさらにその機能を強化し、POSシステムと連携してポイント管理を行える機能などを標準機能として盛り込んでいる。「これまでは手作りで作られており、かつポイントソリューションであったケースが多い分野だが、当社はオールインワンで提供できるメリットがある」(松瀬氏)。
加えて、Webポータルでのセルフサービスに関連する機能も強化された。従来と比べて、顧客との接点におけるWebチャネルの重要性が増している昨今では、エンドユーザーが自ら情報を得たり、設定を変更したりできるセルフサービス機能に対するニーズが高くなっている。セルフサービスに関する機能もSiebel CRMでは実装されていたが、今回は、Oracle Fusion Middlewareを用いた標準的なアーキテクチャを基盤として採用することで、システム構築時の柔軟性が増しているという。さらに、既存業務システムとの連携についても、アプリケーション統合基盤「AIA」を継続的に拡充しており、ユーザーのプロセス統合に対する取り組みを支援する体制を整えている。
このほか、Siebel CRM 8.1.1では、通信、金融サービス、公共などの業種特化型機能も拡充されている。具体的には、通信・公益向けの請求管理システムとの連携強化、公共・官公庁向けのインシデント管理機能、金融向けの富裕層向け金融サービス機能などが強化されたとのこと。
新版の価格は、1ユーザーあたり13万1250円から。
■ URL
日本オラクル株式会社
http://www.oracle.co.jp/
ニュースリリース
http://www.oracle.co.jp/news_owa/NEWS/news.news_detail?p_news_code=1969
( 石井 一志 )
2009/02/05 16:13
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