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米Infor 最高技術責任者のブルース・ゴードン氏
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日本インフォア株式会社(以下、インフォア)は2月5日、独自のSOA戦略「Infor Open SOA」の第一弾コンポーネントとして、ロールベースのユーザーインターフェイス(UI)「Infor MyDay」を発表した。8月から提供開始する予定。併せて、同社ERP製品の機能拡張版で、Infor Open SOAに対応した「Infor ERP LN Feature Pack 5(以下、Infor ERP LN 5)」も発表。2月27日から提供開始する。
Infor MyDayは、SOA環境の統合ビューを実現するUI製品。提供開始時期は8月を予定。保守契約を締結している既存ユーザーには無償で提供される。バージョンに関係なくすべてのインフォア製品で利用でき、他社製品やカスタムメイドのアプリケーションとの接続性も備える。
これは「国をまたがるパートナーシップも数多く存在する現在のビジネスモデルにおいては、そのすべてのネットワークやアプリケーションでシングルビューが確保できなくてはならない。昔は1枚岩のソリューションを導入するケースもあったが、そうではなく、すでに企業に導入されている既存製品も生かしながら、すべてのパートナーとハーモナイズされている必要がある」(米Infor 最高技術責任者のブルース・ゴードン氏)との考えに基づく製品コンセプト。「従来のような集中型シングルインスタンスではなく、ビジネスモデルの変更に大掛かりなカスタマイズなしで柔軟に対応できる」(同氏)製品になっている。
機能としては、任意のデータソースから、役割ごとのレポートと主要業績評価指標(KPI)を含むさまざまなアプリケーションの情報を参照可能。データに基づいた図表の作成や、データソースやトランザクション処理アプリケーションへのドリルダウンに対応する。個々のニーズに応じたパーソナライズも可能とのこと。
Infor ERP LN 5は、Infor Open SOAのアーキテクチャを採用した、組み立て生産型製造業向けのERP製品。ほかのアプリケーションとの統合や新たなテクノロジーにも柔軟に対応する。また、Feature Packs(機能パック)という形で提供することで、ソフトの再導入の手間や業務プロセスの中断なしで、必要な機能を利用できるのが特長という。
今回の機能拡張版では、「ベンダー主導型の在庫管理や複雑な業務委託、顧客管理、組み立て管理、キッティング、アフターマーケットサービスにおけるプロセスの自動化といった業務効率向上を目指した」(インフォア)。特に自動車業界や航空業界に特化した機能拡張として、組み立てラインの順序づけや、組み立てライン用のルールおよび制約条件を利用した業務プロセスに対応。これにより、作業指示の順序づけを最適化し、ライン全体の生産能力を最大化して、納品までのリードタイムを短縮できるという。
2月27日より国内提供を開始する。8月リリースのInfor MyDayと完全連携される予定だが、それまではInfor MyDay簡易版も用意されている。このほか、パフォーマンスマネジメント製品「Infor PM」をはじめとするインフォア主要製品との連携も順次可能となる。
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Infor Open SOAの概要
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Infor MyDayトップ画面
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他社製品へのリンクも可能
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■ URL
日本インフォア株式会社
http://www.infor.jp/
プレスリリース
http://www.infor.jp/company/news/pressroom/pressreleases/2222566/
http://www.infor.jp/company/news/pressroom/pressreleases/2222570/
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( 川島 弘之 )
2009/02/05 17:45
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