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HDE、メール配信システムの開発を効率化する「#Delivery」


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 株式会社HDEは4月6日、メール関連製品の統合プラットフォーム「HDE Mail Application Server(MAS)」上で稼働するメール配信ソフト「HDE Mail Application Server #Delivery(以下、#Delivery)」を発表した。5月20日より販売開始する。

 MASは、メール関連製品の統合プラットフォーム。従来パッケージとして提供されてきた製品群を一元化する目的で、2月に発表された。以来、HDEは既存パッケージのモジュール化を進めており、2月にはMASと併せて、メールをアーカイブする「#Archiver」も発売している。今回の#DeliveryはMAS上で稼働する第2弾目の製品だ。

 #Deliveryは、メールを作成・配信するための機能を持ったソフト。これを使うと、手間のかかる、基幹システムと連動したメール配信機能の作り込みが容易になるという。既存のECシステム、オンラインバンキング、防災・防犯などの公共システム、コンテンツマネジメントシステムなどとの最適な連携機能をEJBとして提供することで、Java開発工数を大きく削減する。

 「通常、JavaMailなどによる開発で、送信スケジュール機能や、送信中のメール群を自在に中断・再開する機能を実装する場合、一から設計して作り込む必要があった。また、エラーメールの判別を行う機能にも同様に多大な工数がかかるのだが、#DeliveryではAPIを用意したことで、工数の大幅削減が可能になっている」(HDE)。

 携帯電話向けの支援機能も多数搭載する。各キャリアにおけるHTMLメールや絵文字は、文字コードの扱いをはじめ、それぞれ独自仕様となっている点が多い。これらの独自仕様の内容については未公開な部分もあって、案件ごとに調査を始めると膨大な工数がかかるという。#Deliveryには、こうした各社の違いを調査済みの変換機能などが実装されているため、ここでも大幅に開発工数が削減できるとしている。

 また、高速にメール配信を行う場合の問題点も解決する。「Postfixやqmailを出口にしてメール配信を高速にしていくと、キャリアやいくつかのISPではメールを受け付けない状況になってしまい、それを回避するためには、数多くのサーバーを立てるなど、運用負荷の大きい方式を採らなければならない」(同社)。#Deliveryでは、キャリアや特定ISPごとに、メール配信スピードやセッション数、IP数などを調整することで、より少ない台数で高速配信を可能にする機能が備わっている。そのうちの1つが「IPリボリング技術」。1台のメールサーバーに複数のIPアドレスを設定し、順番に入れ替えて送信することで、キャリアや特定ISPが設ける制限を回避できるという。

 このほか、顧客の反応状況を見るクリックカウント機能、顧客データ別の氏名差し込みや文面差し込みといった、メール本文を効率的に編集する機能、送信状況のリアルタイム確認機能、配信履歴管理機能、エラーメール管理機能、ヘッダの細かい条件に応じた配送経路の設定機能なども備える。

 価格は、525万円/サーバー。開発の参考にできる全491ページの詳細(開発)マニュアルも含まれる。



URL
  株式会社HDE
  http://www.hde.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.hde.co.jp/press/pressrelease/release.php?rd=200904060

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  ・ HDEがメール関連製品をモジュール化、統合プラットフォームで利用可能に(2009/02/10)


( 川島 弘之 )
2009/04/06 12:00

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