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NEC、「Linux適用領域の拡大を推進する」
LinuxWorld C&D/Tokyo 2003基調講演
日本電気株式会社コンピュータソフトウェア事業本部事業本部長 岩岡泰夫氏
9月24・25日に開催された「Linux World C&D/Tokyo 2003」において、日本電気株式会社コンピュータソフトウェア事業本部事業本部長の岩岡泰夫氏は「加速するLinux適用領域の拡大に向けて~NECの取り組み最新状況~」と題した基調講演を行った。
岩岡氏はまず、現在のLinuxをとりまく市場動向について述べた。それによると国内においてのLinuxを搭載したIAサーバーの出荷実績は、2002年度の上位6社で合計30,200台、2003年度は全体で40,000台突破を予定しているという。また、年平均成長率は18.6%で推移しており、今後、加速的に伸びていくという。岩岡氏はNECの出荷実績について「2002年に7,800台を出荷し、シェアにして全体の22%で1位を獲得した。このうちサーバーが59%、アプライアンスが31%、PCクラスタが10%を占める」という。
また、x86ベースのサーバー市場におけるOSのシェアについて、Linuxは2003年の台数ベースで9.2%となっておりWindowsが大半を占めているが、2005年には12.5%、2007年には16.9%とシェアを伸ばしていくという。岩岡氏はこの要因として「64bit CPUの登場やカーネルの強化によりエンタープライズ向けのLinuxの用途が広がっていくため」と説明した。また、「NECは研究成果をカーネルに取り込んでいくAtlasプロジェクトなど、企業各社が協力してLinuxの開発や普及を促進するさまざまなプロジェクトに参加している。今年市場に出る2.6系カーネルにもAtlasプロジェクトの成果のいくつかが盛り込まれている」とLinuxの発展に貢献していることを強調した。
岩岡氏はこの他、独自のチップセット搭載して世界最高速を記録したIA-64サーバー、研究所や大学でのグリッドコンピューティング、携帯電話の端末の開発などのLinuxが関わる最先端技術の事例を紹介した。岩岡氏は「NECはこれまでの販売実績、各社との協力関係、そして技術力によって、エンタープライズ市場におけるLinux適用領域の拡大を推進していく」と述べた。
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URL
日本電気株式会社
http://www.nec.co.jp/
NEC Linux情報
http://www.sw.nec.co.jp/innovation/it/linux/
LinuxWorld C&D/Tokyo 2003
http://www.idg.co.jp/expo/lw/
( 編集部 )
2003/09/26 10:28
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