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C＆W IDC森氏、「顧客への価値提供に重点を置く」 |
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～CEATEC Japan 2003 講演
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ケーブル・アンド・ワイヤレスは、アジアでも130年という長い歴史を持つ通信事業者で、現在は国際通信事業を柱として170カ国強でサービスを提供している。主に企業ユーザーにフォーカスし、音声に加え、データセンターを複合した総合通信サービスを提供している。また、この日本における拠点であるケーブル・アンド・ワイヤレスIDCは、ケーブル・アンド・ワイヤレスが1999年6月以降、国際デジタル通信（旧IDC・1989年創業）の株式をほぼ100％取得して生まれた。かつては日米間海底ケーブル敷設といった設備投資も積極的に行い、現在はNTTの開放光ファイバー敷設網を使ってネットワーク構築し、3都市7カ所でデータセンターを運営している。 同氏によれば、「通信事業者の収入はITバブル以来、2000年を境に落ち込み、設備投資も総収入の30～40％から10～20％になった。移動体通信事業の伸びにもかかわらず、全体としては負債が大きく、今後も通信市場の需要見通しは厳しい」とした。同社の戦略としては、「環境の変化により、いままでの急成長路線からの戦略転換を図らざるを得ない。今後はコストをマネージし、品質を高めて、適正価格を設定していくのが課題」とした。このほかM＆Aににより3社の買収を行った。また「IPの技術はベースとなるが、品質は絶対落とさず、コストをいかに下げるか、業務プロセスの見直しも必要だ。外部との連携も視野に入れて、顧客の求めるものにフォーカスし、マーケティングにも力を入れていく」と語った。 ■ ソリューション提供、移動体通信への業務拡大 今後同社は、電話・専用線といった単純サービス、固定通信キャリアとしての業務範囲から、協業による包括的なビジネスソリューションの提供と、成長が続いている移動体通信への業務の拡大を図っていく。同社では今年の春、固定系事業者に料金設定を認める裁定が総務省からなされたことを受け、業界初の固定発携帯着信サービスを、企業ユーザーを中心として7月よりいち早く取り組みをはじめた。 また携帯系のコンテンツ作成を行う事業者と協業し、ホスティング事業と組み合わせた事業展開を図る「ウェブ・ビジネス・コンソーシアム」により、株式会社リンクとはID・パスワードに簡単な電話番号による認証を組み合わせた「CT-connect」、モバイルコンテンツプロバイダの株式会社インデックス、株式会社インデックス・ソリューションズとの提携によるWebホスティングサービス「M-Suite」などに取り組んでいる。 また新技術として注目されているVoIPについては、「まだ小さい市場だが、今後伸びが見込まれ、企業での関心も高い」としており、IPセントリックスを中心にEthernetと組み合わせたコンバージェンスサービスとして提供していく予定。 ■ 世界でもビジネスソリューションを加速 世界に目を転じると、アジアで70カ国以上が参加する携帯系IP通信のための中継サービスであるGRX（グローバル・ローミング・エクスチェンジ）を手がけ、あわせて携帯での発信者番号表示を国際間で行うCLIソリューションの提供も今後行っていく。また、従来のネットワークでは世界経済における国際通貨の決済において、銀行間送金をリアルタイムに把握できない、また時差の壁もあり問い合わせも難しいといった問題を改善した国際銀行間決済システムソリューション「リアルタイム・ノストロ」を、イギリスのソフト開発会社Gresham社と提携して、2003年第4四半期から提供する予定になっている。 これは国際通貨の決済をリアルタイムで把握できることにより、リスクを低減、さらに国際決済の効率と流動性の管理が向上するもの。オーストラリアのANZ銀行、イギリスのバークレー銀行、アメリカのJPモルガンチェース銀行といった主要な国際銀行3社がすでに採用を発表している。 ■ ＵＲＬ CEATEC Japan 2003 http://www.ceatec.com/ ケーブル・アンド・ワイヤレスIDC株式会社 http://www.cw.com/JP/ CT-connect http://ctconnect.jp/ M-Suite http://www.cw.com/JP/services/data_center_services/hosting/m_suite/
（ 岩崎 宰守 ）
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