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マイクロソフト吉川氏「適切な技術と製品を選べば無線LANは安全」

~セキュリティ・ソリューション フォーラム in Security Solution 2003 講演~

セキュリティ戦略グループマネージャー 吉川顕太郎氏
 東京ビッグサイトで開催されている「セキュリティ・ソリューション フォーラム in Security Solution 2003」において10月23日、マイクロソフト株式会社セキュリティ戦略グループマネージャーの吉川顕太郎氏が「セキュアな無線LAN環境を実現するマイクロソフトの最新技術について」と題した講演を行った。

 昨今、無線LAN製品は低価格化が進み、ブロードバンドの浸透と相まって個人ユーザーの間では着実に普及しつつある。一方で企業においては無線LAN特有の「目に見えない」ことによるセキュリティなどの不安が原因で個人ユーザーに比べて普及が進んでいないのが現状である。

 無線LANにはほとんどの機種にWEP(Wired Equivalent Privacy=有線と同等の秘密)という暗号化技術が搭載されている。しかし、吉川氏はWEPの解析ツールがインターネット上で出回っていることや、WEPキーの管理が煩雑かつ漏えいしやすいことから「有線と同等というのは、まったくのうそ」とした。

 では無線LANは企業には導入できないのか?吉川氏は「そんなことはない」と言い切る。吉川氏は「例えば一般に普及している無線LANはオフィスにおいても、管理者が知らないうちに社員によってアクセスポイントを設置されてしまうこともある。無線LANが危険だとしてまったく導入しない企業は無線LANに対するポリシーがないため、このような事態に対応できない」とし、「適切な方法をとれば危険ではない」と述べた。

 それでは適切な使用方法とは何か?吉川氏は「現在利用できる最も強固なセキュリティ対策であるIEEE 802.1Xの採用」とした。さらに「IEEE 802.1Xに必要な認証、承認サービスなどの機能をWindows Server 2003は標準で搭載しており、セキュアな無線LAN環境が構築できる」という。

 吉川氏によるとマイクロソフトでは日本、そして世界のオフィスでWindows Server 2003とWindows XPによるセキュアな無線LAN環境を構築しているという。マイクロソフトの社員の93%が自席以外でPCを使用しており、66%が無線LAN環境であらゆるアプリケーションの実行が可能だと感じているという。さらに50%が無線LANにより1日に30分から1時間30分の労働時間を削減できたという。セキュリティはWindows Server 2003およびWindows XP ProfessionalでサポートされているEAP-TLS、およびPEAP EAP-TLSという認証方式により確保されている。


マイクロソフトによる導入効果 Windows Server 2003とWindows XP Professionalによる無線LANソリューション

 吉川氏は、適切な技術と製品を選べば無線LANは確実に安全に利用できるとし、「Windowsプラットホームは最も安全でTCOの低い無線LAN基盤をOSの標準機能として提供している」と自社製品をアピールした。



URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/
  セキュリティ関連ぺージ
  http://www.microsoft.com/japan/security/
  Security Solution 2003
  http://expo.nikkeibp.co.jp/secu-ex/


( 朝夷 剛士 )
2003/10/23 20:36

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