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EMCトゥッチCEO「情報ライフサイクル管理により低コストで効率的なデータ管理を提供」

EMC FORUM 2003 AUTUMN 記者会見

EMC Corporation 社長兼CEO ジョー・トゥッチ氏

EMC Corporation アジア・パシフィック地域 最高責任者 スティーブン・フィッツ氏

イーエムシージャパン株式会社 代表取締役社長 中山隆志氏
 イーエムシージャパン株式会社は10月28日「企業経営における情報ライフサイクル管理への挑戦」をテーマに、「EMC FORUM 2003 AUTUMN」をウェスティンホテル東京で開催、これに伴い記者会見を行った。

 EMC Corporation 社長兼CEOのジョー・トゥッチ氏は、同社の掲げる「情報ライフサイクル管理」という概念を語った。

 まず現在の企業の置かれている状況について、「企業内の情報データは毎年50%ずつ増加している。この一方には管理コスト削減要求があり、この相反する2つの目標を実現しなければならない。しかも情報保護規定の法令を遵守しながら、ハードウェア障害などによる中断時には素早いリカバリも行えなければならない」と語り、「“情報ライフサイクル管理”はこうした顧客の要求に応えるものだ」とした。

 情報ライフサイクル管理は、情報が作られてから破棄されるまでの間に、その時の価値によって、冗長性とスピードの要求されるハイエンドストレージから通常のディスクアレイ、テープライブラリやバックアップテープの倉庫保管といった、さまざまな方法による管理を行うもの。「どんなときでもアクセスできなければいけなかったり、高いレスポンスタイムが要求されるデータはハイエンドストレージに、アクセスできさえすれば何時間か後でも構わないものはテープメディアに保存すればコストも削減できる」とした。「弊社には業界でもっとも広範な100万円から3億円以上のストレージのラインアップがあり、それぞれの価値に応じたストレージが提供できる」としている。

 次に同氏は、情報ライフサイクル管理を行う上で重要となるソフトウェアについて語った。同社の「EMC Control Center」は、EMCだけでなく他社のネットワークストレージもサポートし、監視やプロビジョニングといった機器管理が自動で行える。サーバーの最下層とストレージの最上層に常駐し、データの移動や配置を管理するインフラソフトウェアとともに、すでに高いシェアを有している。

 今後の同社の戦略として、ストレージに格納されるデータに対するソフトウェアを拡充するため、データリカバリや情報保護の法令遵守の面で実績のあるLEGATOの買収を行ったほか、データベースで管理されないような文書、画像、マルチメディア、PDFといった非構造化データを管理するコンテンツ管理分野の業界リーダーであるDocumentumの買収も先日発表した。同社によればこうした非構造化データは「企業内の保存情報の50%以上を占める」とのことで、調査によれば「今後、数年間エンタープライズ分野でもっとも成長率が高い」分野とされており、同社では「最大のマーケットチャンス」と見ているとのことだ。

 イーエムシージャパン株式会社の前代表取締役社長で、現在はEMC Corporationで、日本を含むアジア・パシフィック地域の統括責任者であるスティーブン・フィッツ氏は、担当地域での2003年度第3四半期の実績について、年率10%の成長と127社の新規顧客を獲得しており、これが2003年度には「中小企業を中心に450社になる」とした。今後は「新たにパートナーとなった東芝、パナソニック、キヤノンなどと協力関係を強め、さらにシェアを延ばしていきたい」と語った。


 この10月1日より新たに代表取締役社長に就任した中山隆志氏は、「いままでハイエンド主体で、大きなシェアを持っていたが、これからは製品・サービスでのメニューを広げ、全ビジネスエリアでNo.1になることを目標にしたい。このためには、SIやメーカーとの協業をより濃いものにしなければならない」とし、「このための対応を全社で早急に行っていく」と述べた。



URL
  イーエムシージャパン株式会社
  http://www.emc2.co.jp/
  EMC FORUM 2003 AUTUMN
  http://emcforum.jp/


( 岩崎 宰守 )
2003/10/28 18:25

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