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富士通、上期連結決算を発表 |
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サーバー苦戦するも、パソコン/携帯電話事業は堅調
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ソフトウェア・サービス事業の売上高は、ほぼ前年並みだったものの、第1四半期のプラットフォーム事業の落ち込みが激しかったことで前年同期比6.0％減。一方、電子デバイスは、LSIとディスプレイの伸張によって、大幅な成長となった。 営業利益では、第1四半期が、主要3部門すべてにおいてすべてが赤字であったものが、第2四半期ではソフトウェア・サービス、電子デバイス部門が黒字に、赤字脱却がてきなかったプラットフォーム事業も165億円回復し、マイナス12億円の赤字幅に留まり、「プラットフォーム事業もほぼブレイクイーブンのところまで回復したと判断できる」（小倉正道取締役専務、CFO）とコメントした。 上期は営業赤字となったものの、黒川新社長体制となって初の通信簿ともいえる第2四半期の決算内容だけを取り上げてみれば、及第点をとれる内容となったともいえそうだ。 ■ 採算性悪化でソフト・サービス事業が苦戦 部門別の上期の業績を見てみよう。ソフトウェア・サービス事業が、売上高で前年同期比1.0％減の9093億円、営業利益が前年同期比226億円減の288億円。プラットフォーム製品が、下期に製品投入が集中することで、その影響を受けてソフトウェア・サービス製品の上期売り上げが減少したこと、プロジェクトで一部採算性が悪いものがあったこと、ミドルウェアやLinux分野への先行投資の影響、北米における子会社の業績悪化などが減収減益の要因としている。 ソフトウェア・サービス事業の内訳は、ソリューション・SI事業の売上高が2.6％増の4137億円、インフラサービス事業が3.7％減の4956億円。プラットフォーム事業は、売上高が前年同期比6.0％減の7238億円、営業利益が前年同期に比べて100億円回復したものの、マイナス207億円の赤字。個人向けパソコンや携帯電話が伸張したものの、サーバー事業の出荷減少などが響いた。パソコンと携帯電話はあわせて143億円の黒字。通期でも290億円の黒字を見込む。 製品別売上高では、サーバー関連が19.7％減の1540億円、モバイル・IPネットワークが5.6％減の809億円、伝送システムが19.2％減の806億円、パソコン/携帯電話が4.6％増の3220億円、HDD関連が1.6％増の863億円となった。 なお、パソコンの出荷台数は、前年同期の251万台に対して、10.7％増の278万台。デスクトップとノートパソコンの構成比は45％対55％。地域別では、日本が12.7％増の124万台、欧州が9.6％増の141万5000台、北米が8.3％増の6万5000台、アジアが前年並みの6万台。 通期のパソコン出荷見通しは、8.3％増の615万台、そのうち日本は7.3％増の265万台とした。また、携帯電話は、上期が2.2％減の178万台だったが、通期は10.8％増の370万台と強気の数字を見込んでいる。 電子デバイス事業は、売上高が前年同期比15.8％増の3347億円。営業利益は218億円回復したもののマイナス12億円の赤字。薄型テレビの伸張、プラズマディスプレイの需要増に支えられたほか、構造改革効果などもあって、「ブレイクイーブンといっていい」（小倉CFO）としている。 製品別売上高は、半導体が10.3％増の1823億円、その他が23.2％増の1524億円となっている。金融事業は、売上高が前年同期比8.5％減の503億円、営業利益は5億円減の20億円の黒字だった。 ■ 通期見通しを一部下方修正に また、同社では、通期の見通しを一部下方修正した。売上高は、前年比2.9％増の4兆7500億円となり、7月時点に公表した計画値よりも500億円の減少。富士通リースの持分法移行の影響による減少としている。 また、営業利益は、1500億円と変わらないが、分野別には、ソフト・サービス事業が採算性の悪化で年度初めの計画に届かず150億円減の1750億円。その不足分をプラットフォーム事業の50億円増の200億円、電子デバイス事業の100億円増の250億円でカバーする計画。経常利益の600億円、当期純利益の300億円は変更がない。 ■ ＵＲＬ 富士通株式会社 http://jp.fujitsu.com/
（ 大河原 克行 ）
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