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インテル木村氏、「Gigabit Ethernetは、システム全体のパフォーマンスを向上」

~NETWORKERS 2003 講演

 10月31日に赤坂プリンスホテルにて、シスコシステムズ株式会社の主催による「NETWORKERS 2003」が開催され、インテル株式会社の通信営業本部 LAN&I/Oプロセッサプロダクトマネージャ、木村重夫氏が「企業ネットワークを変革させるイーサネットの進化」と題し、講演を行った。

 Gigabit Ethernetの位置付けについて、木村氏は「サーバーの分野ではかなり普及しており、現在のほとんど全部のモデルには、1ないし2ポートがマザーボードに実装されている。また、デスクトップPCでもマザーボードへの実装が始まり、企業向けモデルではGigabit Ethernetモデルが高い割合になってきた。当社の推定では、2004年には10/100BaseとGigabit Ethernetの比率が逆転すると見ている」と述べた。


Gigabit Ethernetは、クライアントにも必要か

 続けて木村氏は、「クライアントにはGigabit Ethernetが必要ないと考えている人も多いと思う。しかし、データベースやバックアップ、ファイル転送などはネットワークに依存する割合が高く、現在ではアプリケーション全体で、ネットワークへの依存度が以前より上がっている状況。当然ネットワークの性能が低ければ、そこがボトルネックになって、遅延につながるケースもあるだろう」と、クライアント側でもGigabit Ethernetが必要、と主張する。

 「データをサーバーからダウンロードする時間は、100Base-TXでは使用CPUの性能にかかわらずほぼ一定。しかしGigabit Ethernetの場合は、CPUが高性能であればあるほど、より短い時間でダウンロードが終了する」(木村氏)。通信が早く終了した分、空いた時間で、サーバーはほかの作業にリソースを集中できるようになる。つまり、「クライアントのネットワークポートの高速化をはかると、システム全体のパフォーマンスをあげることが可能になる」。クライアントPCの性能は、以前よりも当然上がっているのだから、ネットワークの部分を高速化すれば、この恩恵をうけることができるのだ。これが、Gigabit Ethernetの持つ最大のメリットなのだという。

 もちろん、それだけがGigabit Ethernetのメリットなのではない。Gigabit Ethernetへ移り変わりつつある現状をふまえれば、投資の保護という面でもメリットがある。また、大容量データの転送時でもLANのボトルネックが発生しないため、快適なネットワーク環境を実現できるということもある。「100Baseでは、大容量データを転送するのには遅すぎる」。


エンタープライズネットワークとGigabit

 では、こうしてGigabit Ethernetが普及してきた今、企業では何が求められているのだろうか。木村氏は「クライアントがGigabit Ethernetになれば、ネットワークにはより広い帯域幅が求められる。より高性能なサーバーや、低コストのインフラを構築したいというニーズもある」と述べた。。これらを実現するためのものとしては、Gigabit Ethernetをいくつか束ねるリンクアグリゲーションや、10Gigabit Ethernetなどで広帯域を確保し、またiSCSIなどのEthernetを利用したストレージを利用するのがトレンドだという。

 「今後は、10Gigabit Ethernetなどの高速なネットワークインフラを利用し、それぞれの部署のネットワークスイッチから、ダイレクトにSANへつながるようになる。インターネット側も10Gigabit Ethernetになって、インターネットを通じても、ダイレクトに10Gigabit Ethernetでつながるだろう」(同氏)。


インテルのGigabit

 続いて木村氏はインテルの製品に触れ、「インテルでは数々のEthernetコントローラをリリースしてきたが、CSAポートでマザーボードのノースブリッジに直接接続が可能な82547チップ、消費電力を抑えたノートPC向けの82541チップなどを2003年にリリースした。NICでも、4ポートの1000Base-Tインターフェイスを持つものや、10Gigabit Ethernetに対応した製品を、業界で初めて提供した」と語り、同社の技術力、先進性をアピール。

 また同社が心がけていることとして、「CPUのメーカーだから、そこへの負荷は気に掛けている。通常はスループットがあがればCPU負荷も大きくなってしまうのだが、インテルではLANコントローラ側でうまく吸収するようにしている」と述べた。

 今後の展開としては、新しいアーキテクチャ「PCI Express」への対応が注目されるところ。現状の10Gigabit EthernetのNICはPCI-X接続だが、実はそこがボトルネックになってしまっている。インテルでは、2004年にリリースを予定している新しいチップで、PCI Expressをサポートする予定とのこと。

 最後に木村氏はインテルとシスコの関係に触れ、「当社とシスコの製品は、企業で信頼されて使われている場合が多いが、インテルでは基本的にシスコの製品と互換性のテストをしてから出荷している。今後もこうしたパートナーシップは継続し、信頼性の高い商品を提供する」とアピールして、講演を締めくくった。


1000Base-Tポートを4基持つ「Intel PRO/1000 Quard Port Server Adapter」 10Gigabit Ethernet対応の「Intel PRO/10GbE LR Server Adapter」


URL
  インテル株式会社
  http://www.intel.co.jp/
  NETWORKERS 2003
  http://www.cmarket.jp/networkers2003/


( 石井 一志 )
2003/10/31 17:52

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